ネット上にもほぼ情報がない「隠れ名所」で見つけたクラシックカー 40選(前編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.12.21 11:05

ビュイック・リビエラ(1972年)

通常なら1972年式ビュイック・リビエラ(正確には1971~1973年のリビエラ全般)は、その見事なボートテール形状のリアエンドを撮影するため、必ず後方から撮影する。しかし、今回は例外として、この手作りのグリルに注がれた労力をご覧いただくために正面から撮影した。かつては大切にされていたのだろう。

ビュイック・リビエラ(1972年)
ビュイック・リビエラ(1972年)

ポンティアック・トランザム(1981年)

訪問時、ヤードオーナーの11歳の息子さんが「この1981年式トランザムは僕のクルマだ。時々ここで乗っているんだ」と教えてくれた。なんて素晴らしい体験だろう。テープが擦り切れるほどVHSで『トランザム7000』を観ていた筆者の世代よりも、ずっと恵まれているではないか。

ポンティアック・トランザム(1981年)
ポンティアック・トランザム(1981年)

ルノー・ル・カー

ル・カーはフランス製ルノー5をベースに、AMCの1300か所の販売店を通じて販売されたクルマだ。当時は「フレンチ・ラビット」と呼ばれ、ホンダシビックフォルクスワーゲン・ゴルフといった輸入小型車からシェアを奪うはずだった。

しかし、欧州でベストセラーだったにもかかわらず、米国では期待に応えられなかった。ボディサイズが小さすぎたのだ。1976年から1983年まで米国で販売された後、より大型の米国製アライアンス(ルノー9)とアンコール(ルノー11)に取って代わられた。

ルノー・ル・カー
ルノー・ル・カー

マーキュリー・クーガー(1969年)

1969年式マーキュリー・クーガーのラグトップは高額で取引されるため、この1台を見つけたときには驚いた。同年に生産された10万台のクーガーのうち、コンバーチブル仕様は10%未満だった。運転席のヘッドレストの状態を見れば、車内の他の部分の状況を容易に想像できるだろう。

マーキュリー・クーガー(1969年)
マーキュリー・クーガー(1969年)

シボレー・フリートライン(1948年)

古いクルマを専門に扱うジャンクヤードは、新たな仕入れ先を見つけるのがますます難しくなっており、しばしば遠方から車両を回収しなければならない。この1948年式シボレー・フリートライン・カスタム2ドア・セダンはその典型例で、回収には往復500kmの移動を要したそうだ。

シボレー・フリートライン(1948年)
シボレー・フリートライン(1948年)

ポンティアック・チーフテン(1954年)

丸太4本で支えられた1954年式ポンティアック・チーフテン・デラックスは、走行装置の大半が取り外されている。しかし、取材時点では、錆びていない金属部品がまだ多く残っており、クラシックカーの部品供給源として活用できる状態だった。

チーフテンは1949年から1958年まで生産されていた。

ポンティアック・チーフテン(1954年)
ポンティアック・チーフテン(1954年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

「隠れ名所」で見つけたクラシックカー 40選の前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事