あのスバル軽自動車も 史上最も希少な量産モデル 21選(後編) ジープからフォルクスワーゲンまでメーカー別
公開 : 2025.12.27 11:45
ポルシェ:912E(生産台数2092台、1976年)
レースのホモロゲーション目的で337台生産された959は除外し、今回は1976年モデルイヤーに販売された912Eを取り上げる。米国市場で914の後継として位置づけられ、911よりも手頃な価格設定となった。
オリジナルの912と同様、912Eもフォルクスワーゲン製の空冷水平対向4気筒エンジンを搭載している。排気量2.0L、燃料噴射装置(車名の『E』の由来)を備え、最高出力86psにチューンされた。その他の仕様は911とかなり似通っているため、ほぼ同等のシャープで俊敏なハンドリングを誇る。米国では1976年モデルイヤーに2092台の912Eが販売され、1977年に924へバトンタッチした。

サーブ:ソネット(生産台数6台、1955-1957年)
サーブの技術者ロルフ・メルデは納屋でソネットを製作した。彼は欧州各地のレースに出場できる、軽量でシンプルなスポーツカーを作りたかったのだ。その後さらに5台が製作されたが、レギュレーション変更により改造市販車での出場が認められたため、サーブはプロジェクトを中止した。生産台数は合計6台のみ。
サーブのもう1つの知られざるモデルは、9-4Xだ。2010年のロサンゼルス・モーターショーで発表されたキャデラックSRXベースのSUVである。サーブが破産申請する前に、GMのメキシコ・ラモスアリスペ工場で814台が生産された。2代目9-5ステーションワゴンはさらに希少で、量産には至らなかった。

スバル:R1(生産台数1万501台、2005-2010年)
スバルが1954年に開発した1500は、わずか20台しか作られていない希少車だが、試作段階にとどまり、量産化には至っていない。1500はスバルの名を冠した初の乗用車だが、本特集の趣旨から外れてしまうため今回は見送る。限定生産のWRX STiも対象外だ。
したがって、ここでは2005年から2010年にかけて、「360の後継車」として販売されたR1を紹介したい。日本の軽自動車規格に適合した2ドア車で、5年間でわずか1万501台しか生産されなかった。

スバルの希少車といえば、トラヴィックも忘れがたい。タイのGM工場から供給された7人乗りミニバン、オペル・ザフィーラのバッジエンジニアリング版(OEM)である。2001年から2004年にかけて日本で約1万2000台が販売された。




































