世界で最も長く生産されたクルマ 34選(後編) メルセデスGクラスからビートルまで あのクルマは今も現役

公開 : 2026.01.20 17:25

フォルクスワーゲンビートル(1938~2003年)- 65年間

単一世代で最も長く生産されたクルマは、フォルクスワーゲン・ビートルだ。その人気はクラシックカーの領域をはるかに超えている。世界中で知られたアイコンであり、コカ・コーラのロゴと同等以上の認知度を誇る。

こうした活躍はフォルクスワーゲン自身も予期せぬものだった。1930年代後半、ナチス・ドイツの国民にクルマを普及させる目的で設計されたが、第二次世界大戦の勃発によって誕生が遅れた。戦後は英国や米国で生産される可能性もあったが、どの自動車メーカーも引き受けず、ある英国当局者は「この車両は自動車の基本的な技術要件を満たしていない」と記している。「平均的な購入者にとって、まったく魅力がない。商業的な生産は、完全に不経済な事業となるだろう」

フォルクスワーゲン・ビートル(1938~2003年)- 65年間
フォルクスワーゲン・ビートル(1938~2003年)- 65年間

しかし、欧州が戦争から復興し、クルマが切実に必要とされる中、ビートルは販売を伸ばしていった。ヒトラーの国民車構想によって生まれた「歓喜力行団のクルマ(KdF-Wagen)」は、意図せず1960年代のフラワーパワー文化の礎となった。

ビートルに終止符を打ったのは、排出ガス規制の強化だ。2003年、メキシコでの生産がレトロ調の限定モデル『ウルティマ・エディシオン』をもって終了。ビートルは15か国以上で2100万台以上が生産された。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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