アウディ異例のトップ公式声明に見える、空前の世界的ブーム『F1』ビジネスがもたらす経済効果【自動車ニュースを読む】

公開 : 2026.04.09 11:45

F1ビジネスの経済効果と自動車産業の関係

F1ビジネスの直接的な経済効果は、世界で年間およそ6000億円ともされる。さらにおよそ350兆円と言われる自動車産業やスポンサーを始め、関係する全ての産業界への影響やSNS等も含めたメディアによる副次的効果も含めれば、その経済効果は計り知れない。

F1グランプリ開催の直接範囲のみにフォーカスしても、サーキットへの来場や駐車場、交通、飲食、物販、宿泊等に至るまで極限の繁忙期であることは間違いなく、地域経済に与える影響は極めて大きい。

決勝日だけでも約13万人が来場したという日本グランプリ。ムーブメントは鈴鹿でも感じられた。
決勝日だけでも約13万人が来場したという日本グランプリ。ムーブメントは鈴鹿でも感じられた。    アウディ

F1にはドライバーやチームが懸命に勝利に向けて真剣勝負する『競技』要素と、イベントとしての『興行』要素を持ち、その良し悪しが頻繁に議論されており、70年以上に及ぶその相乗効果によって今日のF1がある。

数兆円規模でビジネスを展開する自動車産業にとってもF1の存在は大きく、世界最高峰の技術を磨き上げてF1で勝利することは、ブランドや商品販売の面ではもちろん、リクルート側面でも重要だ。

課題は、参戦に必要とされる数100億円もの予算と、何よりもF1で勝てる人材を揃えるところにある。世界トップレベルの市販車を開発ができたとしてもF1で勝てることとは別のため、F1におけるマネジメント手腕が問われる。

世界的に空前のF1ブームといっても過言ではない今、アウディやキャデラックといったプレミアムブランドも新たに参戦を始めたことがそれを証明しており、F1には様々な夢が重なっている状況だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    橋爪一仁

    Kazuhito Hashizume

    ジャーナリスト。自動車業界を経て現在はアビームコンサルティング(エグゼクティブ・フェロー)。企画業務を中心に自動車のブランド・オリジナリティ時代におけるCASE、DX×CX、セールス&マーケティング、広報、渉外、認証、R&D、工場管理、生産技術、製造等の幅広い領域を研究、アドバイザー業務を中心に活動中。特に自動車を経済と技術の側面から分析するのが専門。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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