ロールス・ロイス 100台限定の電動コンバーチブル『ナイチンゲール』初公開 新時代を切り拓くモダンデザイン

公開 : 2026.04.16 07:25

忙しい顧客のための特注モデル

ハーネット氏によると、このプロジェクトは「画期的な」手法で進められているという。完成してから購入予定者に車両を披露するのではなく、スケッチ段階から彼らを招き入れるのだ。顧客はプロジェクトの一員となるが、完全オーダーメイドに必要なほどの深い関与は求められない。

「少し順序を逆転させました。わたし達の旅に、お客様を誘っているのです」

プロジェクト・ナイチンゲール
プロジェクト・ナイチンゲール    ロールス・ロイス

顧客は、特定の段階で車両のテストプログラムに参加するよう招待されることもある。

「このプロジェクトで行うことはすべて、これまでと異なり、とても刺激的です。これはロールス・ロイスにとって新たな章の始まりとなります。わたし達はコーチビルドを刷新し、活性化してきました。そして今、再び革新を起こそうとしているのです」

コーチビルド・コレクションの鍵となるのは、ガレージに眠らせるだけのクルマではなく、運転して楽しめるクルマを作ることだ。だからこそ、第1弾はコンバーチブルとなった。ハーネット氏は、「ショーカーではなく、走らせるためのクルマです」と述べている。

プロジェクト・ナイチンゲールの量産モデルは、左ハンドルと右ハンドルの両仕様で、米国、欧州、アジアの顧客に販売された。オーナー層は「多様」で、「真のロールス・ロイス愛好家」だという。

100台限定生産となるが、ハーネット氏によると、将来のコーチビルド・コレクションのモデルでは生産台数が異なる可能性もあるという。ただし、希少性は維持する方針だ。

運転を楽しむためのクルマへ

『プロジェクト・ナイチンゲール』の名称は、フランス語で「ナイチンゲール(夜泣き鳥)」を意味する「ル・ロシニョール(Le Rossignol)」に由来する。これは、共同創業者ヘンリー・ロイス氏が南フランスのコート・ダジュールに所有していた邸宅の近くにある、デザイナーたちが利用していた家の名前だ。

プロジェクトを率いたのは、コーチビルド・デザイナーのハコボ・ドミンゲス・オヘア氏だ。彼はBMWグループに20年以上在籍するベテランであり、現行のBMW 3シリーズや8シリーズ・グランクーペなどのエクステリアに携わってきた。

プロジェクト・ナイチンゲール
プロジェクト・ナイチンゲール    ロールス・ロイス

17EXからデザインのインスピレーションを得たことについて、オヘア氏は次のように語った。

「わたし達はそのデザインに大きな魅力を感じました。特にプロポーションが素晴らしい。キャビンは非常に小さく、テールは長い。もちろん、プロジェクト・ナイチンゲールでは、現代的で大胆かつ純粋なフォルムを目指しました」

「横から見ると、その存在感が際立ちます。まさに唯一無二のプロポーションです。ファントムと同じ全長でありながら、乗れるのはたった2人だけです」

コンバーチブルを選択したのも、「運転する体験そのものが目的になる」というコンセプトに沿ったもので、「開放感を味わい、周囲の空気を感じ、音を聴くことこそが本質」だという。

ルーフのないスピードスターとする案も検討したが、ソフトトップの方が実用性が高まると判断した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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