日本で一番売れているボルボSUV、『XC40』の話【日本版編集長コラム#87】

公開 : 2026.06.21 12:05

ボルボSUVの末っ子に相応しいデザイン

ちなみにデザイン自体は、2023年に実施されたフェイスリフト版。グーグルが搭載されたのもこのタイミングだ。

今回参加した試乗会のプレゼンで、正面から見た時にXC90XC60がライオンをイメージしたのに対し、XC40はブルドックをイメージ。スモールXC60ではなく、ボルボSUVの末っ子に相応しいデザインが採用されているという振り返りがあった。

見た目は変わっていないが、中身は大幅に変わっているというXC40。
見た目は変わっていないが、中身は大幅に変わっているというXC40。    平井大介

また、「見た目は変わっていないが、中身は大幅に変わっている」という解説もあり、ここ最近取材してきたXC60、V60同様、XC40もボルボらしく改良を積み重ねているわけだ。

今回はウルトラB4 AWDとウルトラB3に試乗したが、試乗コースに入っていた箱根ターンパイクのようにワインディングなどを走るなら、パワースペックの高いB4 AWDを選んだほうがよさそう。

もしほぼ街中という使い方なら、B3で十分という印象だろう。タイヤサイズの違いもあり、B3は路面からの感触が柔らかかった。参考までに取材車の銘柄は19インチがミシュラン、18インチがコンチネンタルとなる。

『癒される……』と思いながら試乗

2018年新車時の印象は薄っすらとした記憶だが、最新モデルは何となく室内が静かになった気がした。恐らく乗り比べたら、だいぶ洗練されているはずだ。その室内デザインは素材、色合いなど他のボルボ同様に白眉と言える部分で、『癒される……』と思いながら試乗していた。

ちょっと気になったのはデュアルクラッチで、1速の細かい動きで若干ギクシャクする場面があったこと。また、上級モデルのXC60やV60ほど乗り心地がよく感じなかったのは、年数を考えると仕方ない部分かもしれない。

ボルボ最大の白眉は、素材や色合いなど室内の雰囲気にある。
ボルボ最大の白眉は、素材や色合いなど室内の雰囲気にある。    平井大介

しかしこの日に試乗した2台のXC40だけでなく、XC60、V60も含めて、ボルボ全車に共通する本質は、デザインも乗り味も、心を落ち着かせてくれるということだ。刺激的ではないが、無味乾燥な雰囲気でもない。

つまりそれは、ボルボが長く付き合うのに適しているクルマであることを意味している。事実、デビューから約8年が過ぎたXC40にそれほど古さを感じなかったことが、それを証明している気がした。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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