ホンダ F1エンジン供給の苦悩 トロ・ロッソとの現状、レッドブルとの勝算は

公開 : 2018.09.09 10:10

トロ・ロッソだけにエンジン供給

マクラーレンとホンダの2回目の連合は出だしからつまずいた。2015年を待たずにホンダが復帰したのは、極めて複雑な現在のF1パワートレインのレギュレーションが施行されて2年目だった。1.6ℓのターボエンジンと2種類のハイブリッドシステム(MGU-K、MGU-Hと呼ばれる)を組み合わせたものだ。

メルセデス・ベンツ、フェラーリ、ルノーは1年先行していたので、ホンダは必死になって追いつこうと努力した。マクラーレンのスペイン人ドライバー、フェルナンド・アロンソが無線で何度も叫び狂った。(あるとき彼は「こんなにパワーのないクルマでレースをしたのは生まれて初めてだ!」とも叫んだ)

フラストレーションに満ちた3年間が過ぎ、マクラーレンはホンダのチーム支援を見限って他を探し始めた。一方、ホンダにとっては、2018年に契約できる相手はトロ・ロッソだけだったという訳だ。ホンダが競争力のあるパワートレインを提供できるのか大いに疑問だったので、スイスのチームに経営権を委ねたザウバーとのエンジン供給の契約も撤回された。

このトロ・ロッソとの契約は大きな後退のように思われた。12年前にレッドブルに買収されて以来、このイタリアのチームは2軍であり、1985年にミナルディとしてレースに参戦してから数えても1回しか勝っていないのだ。しかし、期待がしぼんだことでホンダのスタッフは少し肩の荷が下りたと思うかもしれない。パドックにあるホンダの応接ユニットの静かでのんびりした雰囲気はこの反映だろうか。

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