「GT」ほんとうに名乗れるクルマは 元祖GTからトンデモGTまでジャッジ 後編

公開 : 2019.02.17 06:10  更新 : 2021.03.05 21:42

フォルクスワーゲン・ゴルフ GTI(1975年)

1975年、フォルクスワーゲンから、もっとも有名なGTのバリエーション名が誕生している。グランツーリスモ・インジェクションの頭文字であるGTIは、第1次オイルショックの余波に苦しむ自動車市場において、GTの持つコンセプトが完全に違うものになったことを示すモデルだった。

もはやGTとは大きく豪華で、超高速を誇るモデルである必要はなく、活気溢れる加速と思わず笑顔になるようなハンドリングがあれば良かったのだ。この新たなGTのコンセプトはミニが1275GTで実現し、フォルクスワーゲンがそれに続いたものだ。

ゴルフGTIは元祖ホットハッチではなく、その栄誉はアウトビアンキA112 アバルトのものだが、ホットハッチというカテゴリーを人気にしたのはこのクルマに負うところが大きい。ゴルフGTIで不意打ちを食らったライバルメーカーたちは、雪崩を打ってそれぞれの小型ホットモデルに同じような名前を与えようとした。

GTIの成功に気を良くしたフォルクスワーゲンは、1982年にはゴルフのディーゼルモデルにGTDの名を、2014年にはプラグイン・ハイブリッドモデルにGTEの名を与えている。


判定:合格

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