【今年はコロナに打ち勝ち開催へ】戦前車も参加、ラヴォイタ・オープン戦

公開 : 2021.05.02 18:45  更新 : 2021.10.11 10:57

春恒例のイベントとなったコッパ・デル・ラヴォーロ・イタリアーノ・オープン戦が3月に名阪スポーツランドで開かれました。メーカー・年式を問わず参加できるので、多彩なモデルがタイムアタックを楽しんでいました。

ラヴォイタ・オープン戦、今年は開催

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)
photo:Club Mothrhead(クラブマザーヘッド)

クラブマザーヘッドが開催するクラシックモデルのサーキット・イベントが「コッパ・デル・ラヴォーロ・イタリアーノ」だ。

イタリア車を始めとするクラシックモデルで走りを楽しむ愛好家から支持され、親しみを込めて「ラヴォイタ」と呼ばれている。

今回のハイライトは1920年代に製作されたアミルカーCGSSが特別参加したことだ。悪コンディションながら本気でアタックしていた。
今回のハイライトは1920年代に製作されたアミルカーCGSSが特別参加したことだ。悪コンディションながら本気でアタックしていた。    クラブマザーヘッド

その「ラヴォイタ」の春に開かれるオープン戦だが、昨年は新型コロナ感染症による緊急事態宣言の発令により中止に追い込まれてしまった。

コロナ禍も落ち着いた今年は、3月28日にいつもの名阪スポーツランドEコースを舞台に万全の感染対策を施して行われた。

春の「ラヴォイタ・オープン戦」は、年式や生産国の制限なく参加できるのが特徴。走りを存分に愉しめるサーキット・イベントとして、新旧趣味車のオーナーから支持されてきた。

単独走行なので安心

「ラヴォイタ」はレースとは異なり、単独でタイムアタックするスタイルで行われる。ビギナーにとっては他車との競り合いが無く、ジムカーナと違ってコースを覚える必要が無いため、参加し易いイベントといえる。

クラシックモデルのみで競われる秋の「ラヴォイタ」では排気量ごとにクラス分けされるが、春のオープン戦はクラス分けが無く、速い者勝ちというシステムで行われる。

フィアット・アバルト124ラリーなど、なかなか目することのできないモデルが参加する。
フィアットアバルト124ラリーなど、なかなか目することのできないモデルが参加する。    クラブマザーヘッド

名阪スポーツランドのEコースはタイトなレイアウトで、操る者のテクニックがキーとなる。結果を見ると小排気量車が上位に入っていることからも、腕がタイムに直結することが分かろう。

参加車もポルシェ914-6やフィアット・アバルト124ラリー、三菱コルト・ギャランなどの貴重なクルマが参加し、ダイハツスズキホンダの軽自動車勢も元気にトライしていた。

生憎の天候ながら59台が参加

今年の「ラヴォイタ・オープン戦」は、終日雨が降り続く厳しいコンディションのなかで行われた。この日を待ちわびていた参加者は、雨を理由に欠席する者はほとんどいなかった。

今回集まったのはクラシック・スポーツカーからモダンモデルまでの59台。その中には1920年代に造られたアミルカーCGSSが賞典外の特別参加として姿を見せた。

生憎の天候だったが古今東西の59台がタイムトライアルに挑んだ。
生憎の天候だったが古今東西の59台がタイムトライアルに挑んだ。    クラブマザーヘッド

タイムアタックはテストラン(習熟走行)を行ったのち計測走行が4回用意され、その中のベストタイムで順位が決まる。計測は主催者が折角の力走を盛り上げたいという思いから、自前で高性能な光電管を用意する拘りぶりだ。

天気は終日雨が降り続き、クラッシックカー勢が調子を崩すかと心配された。しかし、日ごろのメンテナンスが良いため、テストラン+4回のトライアルでトラブルが発生した参加車は無く、最後まで果敢にトライしていた。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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