チャーミングなイタリアンが純EVに フィアット500e 長期テスト(初回) 第一印象は◎

公開 : 2022.04.30 09:45  更新 : 2022.05.03 10:46

かわいいカタチのフィアット500が純EVに。日本導入も始まった最新ハッチバックを、長期テストで検証します。

初回 欧州各国で売れ行き好調

長期テストでは、担当したクルマをプライベートでも使う。筆者の妻は、そのたびに変わるクルマへ普段は無関心だ。しかし、純EVのフィアット500eの担当になったと伝えた時は、珍しくとても喜んでいた。

その反応は、レトロでモダンな500eが放つ魅力を物語っている。英国では、販売がスタートしてから1年が経過するが、購買層は幅広い。

フィアット500e 42kWh アイコン(英国仕様)
フィアット500e 42kWh アイコン(英国仕様)

特定の世代や性別に関係なく、欧州各国で良く売れているという。しばしば、販売台数の上位へランクインするほど。内燃エンジン版のフィアット500も並行して販売されていることを考えると、500eの人気は当面続くだろう。

わたしは、個人的にガソリンエンジンで走る500を所有している。共通することと違うことも、確かめやすい。

純EVの500eは、駆動用バッテリーを効率的に搭載できる、まったく新しいプラットフォームで成り立っている。ボディサイズは、内燃エンジン版と比べて僅かに大きい。

長期テスト車のボディスタイルは、通常のハッチバック。ほかに、ピラーを残してルーフ部分が後方へ開く、ランドレー風のカブリオレもある。

スタイリングは、これまでの500らしさを残している。同時に、ファッション性がますます求められるようになったコンパクトカー・セグメントに属するだけあって、随所に施されたモダンな処理も好ましい。

42kWhのバッテリーに120psのモーター

ボディサイズは、ホンダeやミニ・エレクトリックと同等。それでいて、駆動用バッテリーはオプションの42kWhが載っているから、プジョーe-208に並ぶ容量といえる。通常の24kWhより、充電回数は少なくて済む。

駆動用モーターは120ps。この馬力は、筆者が所有する内燃エンジン版500の倍近い。

フィアット500e 42kWh アイコン(英国仕様)
フィアット500e 42kWh アイコン(英国仕様)

トリムグレードはアイコンという名前で、英国では真ん中。リモートキーが付き、ドアハンドルは電子式になり、上級感がある。インテリアも、内燃エンジン版より質感が高められた印象。素材は良いし、ディティールにも気が配られている。

ダッシュボードはシンプルになったものの、実際に押せるハードボタンが残されている点もプラス。ドアポケットの内側には、Made in Torinoというエンボス加工も施されている。かわいいイラストとともに。

メーターパネルはモニター式で見やすい。インフォテインメント用に10.5インチのタッチモニターが据えられ、このクラスとしては優秀といえるほど、グラフィックが高精細で反応も素早い。

余分な空間を巧みに利用し、小物入れの数も多い。コンパクトなボディサイズが故に、車内空間は限られているからありがたい。充電ケーブルをしまう場所も、ちゃんと考えられている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    トム・モーガン・フリーランダー

    Tom Morgan-Freelander

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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