9月の軽販売、ダイハツが1位 スズキは追い上げへ新型スペーシアを予告!

公開 : 2023.10.04 07:25  更新 : 2023.11.08 01:07

9月のメーカー別販売レポート、まずは軽乗用車です。今月も僅差でダイハツが首位。2位のスズキは、JMS 2023で次期スペーシアを予告します。

ダイハツが8月に続き首位 1647台差

部品や材料の供給状況を鑑みながら“生産の調整”を続け、合わせて新型車・特別仕様車を積極的にリリースしている日本の自動車メーカー。2023年9月の新車販売は、その成果が数字となって示された。

軽自動車の新車販売台数は、同7.9%増(16万5285台)と2か月連続でのプラス。

ダイハツの軽自動車販売を牽引するタント。昨年10月のマイナーチェンジ車の発売以降、約1年に渡って連月1万台超えの販売が続く。この間、スズキ・スペーシアに順位を超えられたことがない。写真は標準型となるタントX(154万円/NA/FF)。
ダイハツの軽自動車販売を牽引するタント。昨年10月のマイナーチェンジ車の発売以降、約1年に渡って連月1万台超えの販売が続く。この間、スズキスペーシアに順位を超えられたことがない。写真は標準型となるタントX(154万円/NA/FF)。    宮澤佳久

一方、登録車の9月の新車販売台数は、前年同月比12.5%増(27万2208台)と9か月連続でのプラスを成し遂げる。

結果として、トータルでの9月の国内新車販売台数は、同10.7%増の43万7493台と、13か月連続での前年実績超えを達成した(自販連/全軽自協の速報値)。

軽自動車の9月のブランド別新車販売台数は、生産ラインの回復を果たしたダイハツが前年同月比7.1%増の5万2708台を販売して、2か月連続でのシェアトップに就く。

最大のライバルのスズキは同6.5%増の5万1061台を記録したものの、1647台の差で第2位に甘んじた。

一方でホンダは同4.6%増の2万8628台、日産は同8.0%増の1万8643台、三菱自は同52.0%増の7027台とプラスを継続する。

そして、OEM供給を受けるブランドではマツダが同28.4%増の3350台、トヨタが同22.3%増の2346台とプラスを達成したものの、スバルは同30.7%減の1507台と前年実績を大きく下回った。

モビリティショーに次世代スペーシア

9月の新車販売の動きについて業界団体の関係者は、「前年9月の新車販売台数が39万5163台と低調に推移していたこともあり、本年9月は10.7%の2ケタ増を成し遂げた。ただし、新型コロナウイルス感染拡大前の2019年9月の54万8209台にはまだ届いていない。材料および部品の供給不足は着実に緩和しつつあるが、“現状の受注残に対応するだけの増産体制”の実現は、また道半ばの状況にある」と解説

今後に関しては、「新車需要は新型車を中心に底堅く、また発売スケジュールが遅れていた新型車が秋から冬にかけて各メーカーから相次いでリリースされる予定」

Nボックスの新型発表、タントの好調により、軽スーパーハイトワゴンの中で存在感が薄れていたスズキのスペーシア。10月26日に開幕するジャパン・モビリティショー2023で、次期型コンセプトを披露することが明らかになった。画像の標準型に加えて、スペーシア・カスタムも展示されるという。
Nボックスの新型発表、タントの好調により、軽スーパーハイトワゴンの中で存在感が薄れていたスズキのスペーシア。10月26日に開幕するジャパン・モビリティショー2023で、次期型コンセプトを披露することが明らかになった。画像の標準型に加えて、スペーシア・カスタムも展示されるという。    スズキ

「2019年以来4年ぶりの開催となる東京モーターショー改めジャパン・モビリティショー2023も、新車販売の市場を盛り上げる要因となるだろう。さらに、前年同期の新車販売台数が低迷していたことから、来月以降も前年実績を上回る公算が大きい」と予測した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大貫直次郎

    Naojiro Onuki

    1966年型。早稲田大学卒業後、自動車専門誌や一般誌などの編集記者を経て、フリーランスのエディトリアル・ライターに。愛車はポルシェ911カレラ(930)やスバル・サンバー(TT2)などのほか、レストア待ちの不動バイク数台。著書に光文社刊『クルマでわかる! 日本の現代史』、アシェット・コレクションズ・ジャパン刊『国産名車コレクション』シリーズなど。

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