中国から新興ブランド、また欧州へ エクシード(Exeed) レクサスやメルセデスに対抗する高級車展開

公開 : 2023.10.13 06:25

・中国の新興ブランド、エクシードが今後2年以内に欧州市場へ進出。
・メルセデス、BMW、テスラ、レクサスをベンチマークとする高級車開発。
・アラビアにはすでに進出。欧州では内燃エンジン車、PHEV、EVなど投入か。

新たな高級車ブランド 2年以内に欧州進出

中国の高級車ブランドであるエクシード(Exeed)は、今後2年以内に欧州市場への進出を目指していることが明らかになった。

エクシードは中国の自動車大手チェリー(奇瑞汽車)によって2017年に設立された新興ブランドで、すでに海外進出を果たしている。先日のGIMSカタールにもスタンドを出展したほか、チリやカザフスタンなどの市場にも進出している。

エクスランティックスE03はセダンタイプのバッテリーEVだ。
エクスランティックスE03はセダンタイプのバッテリーEVだ。

親会社チャリーは、OmodaやJaecooといった複数のブランドの欧州進出計画を明らかにしており、その一角にエクシードが加わることになる。

エクシードは現在、4種類の内燃エンジン車(RX、LX、TXL、VX)を販売しているが、近い将来、PHEVも導入する予定だ。

さらに最近、ミドルサイズセダンのエクスランティックスE03、ミドルサイズSUVのエクスランティックスE0Yの2台のEVを発表した。まもなく第3のEVも登場する見込み。

ジャガーランドローバー出身のチーフエンジニア、ピーター・マーティン氏は、エクシードが今後2年以内に英国を含む9つの欧州市場に参入する予定であることを認めた。

ラインナップはまだ確定していないが、マーティン氏は「ICE、PHEV、BEVとパワートレインの選択肢を横断的に用意しているので、各市場の需要に合わせて最適なものを提供できる」と語った。

マーティン氏によると、エクシードは廉価ブランドではないが、ライバルよりも優れたコストパフォーマンスを提供することに重点を置くという。

「クルマに値段をつける場合、すべてはビジネスモデル次第です。エクシードは競争力のある価格で提案することができますが、メルセデス・ベンツBMWに見られるようなプレミアム感やテクノロジーも実現できます」

「エクシードのモデル開発時にわたしがベンチマークとしているは、メルセデス、BMW、テスラレクサスです。次のフルBEVを開発する際には、(メルセデスの)EQSをベンチマークにします。彼らほど高い価格にはなりませんが、似たような体験を提供するつもりです」

マーティン氏はさらに、各市場でビジネスモデルを適応させ、個人販売、フリート(レンタカー)販売、サブスクリプション販売に重点を置くと付け加えた。また、実店舗を構えつつ、オンライン販売も行うという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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