マクラーレン・アルトゥーラ 詳細データテスト 改良されたエンジンとシャシー 冷静からやや情熱的に

公開 : 2024.11.16 20:25

結論 ★★★★★★★★★☆

スパイダーの登場で、アルトゥーラのパーソナリティは、ひとつではなくふたつは見直された。

まずはルーフの開閉、また、それに伴い採用された開閉式リアウインドウ。ドライビング体験に新たな次元を付け加え、フェラーリのようなハイピッチの唸りも、マセラティのようなしゃがれた叫びもないパワートレインに対する興味を高めてくれる。

結論:アルトゥーラはスパイダーになって、新たな顔を手に入れた。
結論:アルトゥーラはスパイダーになって、新たな顔を手に入れた。    MAX EDLESTON

すなわち、以前はあまりにもクールさや穏やかさ、おとなしさに過ぎたスーパーカーの個性をもっと解き放つのだが、同じことはシャシーの改修にも言える。改良型のハンドリングは刺激や熱さが増し、かつての570Sなどにちょっとだけ近づいた。

アルトゥーラにはフェラーリ296のような、リラックスして扱える軽快さやアジリティはない。しかし、値付けは賢明で、スター性に欠けるところはない。

担当テスターのアドバイス

リチャード・レーン

クーペにあるリアデッキがないことは、使い勝手を少なからず低下させるが、それ以外の点でスパイダーは選ぶ価値がある。多少重く、実用性が落ちても、それを補って余りある個性の持ち主だ。

マット・ソーンダース

新たなアルトゥーラは電子アーキテクチャーにイーサネットを使用し、改良前より配線を1/4減らした。重量を考えれば賢明な判断だ。また、V6ユニットの重量はたったの160kg。同等のサイズで220kgあるマセラティMC20のV6よりだいぶ軽い。

改善してほしいポイント

・570ほど歯切れのいいコーナリングではなかったのが残念だ。
・Androidオートの起動と作動を早くしてほしい。
・V6エンジンがあと500rpm回ってくれたらいいのに。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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