美ボディはフェラーリ166 MMに影響 フィアット・バルケッタ MGBに代わる1台を選ぶ(4)

公開 : 2025.01.18 17:46

ボディのサビと部品購入の難しさが課題

とてもチャーミングなイタリア車だが、サビの悩みからは逃れられない。ソフトトップ後方のシール材が劣化すると、雨水が車内へ流れ込んでしまう。その結果、フロアパンが内側から酸化しがち。アンダーシールで隠され、発見が遅れることも多い。

パワートレイン自体は、基本的には頑丈といえる。吸気タイミングを制御するバリエーターが固着し、ディーゼルエンジンのようなノイズを立てるという弱点以外。

フィアット・バルケッタ(1995〜2005年/欧州仕様)
フィアットバルケッタ(1995〜2005年/欧州仕様)

これは、簡単に予防できる。英国でバルケッタを得意とするガレージを営むポール・デ・トゥリス氏によると、ウォーターポンプとタイミングベルトを交換する際、2回に1回はバリエーターも交換するのが望ましいそうだ。

タイミングベルトは、3年毎か5万8000km毎の交換が、英国仕様では指定されている。ベルト自体は切れにくいものの、ベルトテンショナーが不調になりやすいという。

部品の入手が年々難しくなっていることも、不都合な事実。メンテナンス用の交換部品はまだ流通しているが、ヘッドライト以外の灯火類やボディパネルは、欧州でも購入が難しい。特にリアフェンダーは錆びやすく、殆ど残っていないようだ。

とはいえ、グレートブリテン島には活発なオーナーズクラブが存在する。この土地には、約500台のバルケッタが生き残っているが、約半数のオーナーが会員とのこと。美しく乗りやすいロードスターを購入・維持するうえで、心強い存在になるに違いない。

協力:DTRヨーロピアン・スポーツカーズ社、バルケッタUKオーナーズクラブ

編集部によるマニア度スコア

コストパフォーマンス:5/5
メンテナンス性:3/5
修理部品の入手性:2/5
実用性・使いやすさ:3/5
運転体験の魅力:4/5
クルマ好きの話題性:3/5
合計:20/30

フィアット・バルケッタ(1995〜2005年/欧州仕様)のスペック

英国価格:1万4000ポンド(新車時)/1万ポンド(約195円/現在)以下
生産数:5万7625台
最高速度:189km/h
0-97km/h加速:8.6秒
燃費:9.9km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1056kg
パワートレイン:直列4気筒1747cc 自然吸気DOHC
使用燃料:ガソリン
最高出力:130ps/6300rpm
最大トルク:16.7kg-m/4300rpm
ギアボックス:5速マニュアル(前輪駆動)

この続きは、MGBに代わる1台を選ぶ(5)にて。

フィアット・バルケッタを推すサイモン・ハックナル
フィアット・バルケッタを推すサイモン・ハックナル

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・カルダーウッド

    Charlie Calderwood

    英国編集部ライター
  • 執筆

    サイモン・ハックナル

    Simon Hucknall

    英国編集部ライター
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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