【詳細データテスト】アウディE-トロンGT パフォーマンスは向上 快適性や俊敏さは改善の余地あり

公開 : 2025.04.12 20:25

意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆

改良はまずバッテリーパックからはじまり、キャパシティを従来比で12%アップしながら、軽量化を実現。もっとも、9kg軽くなっても625kgもあるのだから焼け石に水だが、改善の方向性は正しい。公称航続距離は602kmで、124kmの延長だ。

テスト車はエントリーレベルのS仕様だが、公称重量は2310kg、実測値は2361kgと間違いなく重い。とはいえ、前後配分は49:51と上々だ。また、この手のクルマが重いのは、E-トロンGTに限ったことではない。先頃テストしたマセラティ・グラントゥーリズモ・フォルゴーレは、2ドアだが3kg軽いだけで、実用性にはかなり差がある。

デザインの変更はわずかだが、フロントバンパーは形状が変わった。RSはよりアグレッシブだ。
デザインの変更はわずかだが、フロントバンパーは形状が変わった。RSはよりアグレッシブだ。    MAX EDLESTON

リアモーターも刷新されたが、2速ギアボックスを組み合わせるのはこれまでどおり。より小型のフロントモーターと合わせ591psの出力は、ローンチコントロール作動時には680psまでアップする。RS E-トロンGTでは857ps、RS E-トロンGTパフォーマンスはフロントにより大きな放電量に対応する改良版のパルスインバーターを用いて925psに到達。それでも、ポルシェタイカン・ターボSの952psは超えないよう設定されている。

ブレーキもしっかり見直され、Sには従来比40mm拡大した390mmディスクを採用。RSには、タングステンカーバイドコーティングのディスクを装備するが、これはSでもオプションで選択できる。

先進テクノロジーがどの程度手に入るかは、仕様選びで大きく変わる。タイカンで導入済みの新型アクティブサスペンションや、カーボンセラミックブレーキは、RS以上に標準装備。5495ポンド(約102万円)のテクノロジーパックを選べば後輪操舵も備わるが、テスト車には未装着。シンプル・イズ・ベストなのだろうか。そのあたりも検証していこう。

記事に関わった人々

  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事