【詳細データテスト】レンジローバー BEVの成功を予感させるPHEV 物理スイッチ類は減らしすぎ
公開 : 2025.04.26 20:25
操舵/乗り心地 ★★★★★★★★☆☆
JLRは今回、レンジローバーのサスペンションやステアリング系には手を入れていないが、それは必要がなかったからだ。このクルマの運動性を特徴づけるのは、程よいステリングのスピードに伴う、穏やかでありながら抑えの効いたロールで、それがどんなブレにも損なわれないように思えることだ。
手応えもうまく調整されており、その結果としてロールス・ロイスのようなマナーでクルマを操ることができるようになっている。それも指先程度の力で、ほとんど気を使うことなしに。

同時に、高速安定性はBMW X7に譲るが、レンジローバーのオフロード性能とX7のスポーツ志向を考えれば、それは予想できることだ。同じく、ベントレー・ベンテイガのほうが走りに振ったキャラクターだが、上下方向のボディコントロールはタイトで、ステアリングは重いので、レンジローバーほど気楽に乗れないこともしばしばある。
快適性、というかむしろ幸福感は、相変わらずすばらしい。乗り込んで巨大なドアを閉めると、カタルシスを覚え、走り出せば、キャビン内の平穏を外から破ってくるものはほぼない。113km/hで62dBAという車内騒音は、メルセデス・ベンツEQS450+ビジネスクラスに匹敵する。あちらは空力を徹底した高級EVであるにもかかわらずだ。
波の長い足取りは、みごとなまでにストレスフリー。気だるいようなフィーリングを見せつつも、ルーズさや曖昧さは皆無。ただし、セカンダリーライドはやや敏感なところもあり、とくに低速では最上とは言えないように思えてくる。それは経験上、ホイールのインチダウンで改善されることがわかっているが、完全に解決するわけではない。




