【連載:清水草一の自動車ラスト・ロマン】#8 大貴族号は男の“42”場所!
公開 : 2025.05.16 12:05
大貴族号にふさわしいのは何番?
この調子だと、目論んでいた早めの納車なんて到底ムリそうだが、とりあえず名義変更は先に済ませてもらおう。そう思って連絡を取ったら、「希望ナンバーどうします?」と返信があった。
うーん、大貴族号にふさわしいのは何番だろう。

真っ先に思い浮かんだのは『42』だった。いわゆる『死に番』である。日本では、プロ野球選手も42だけは背番号に選ばず、ほぼ外国人選手専用になっている。かつてメルセデスにあった420SELも、『死に丸』と呼ばれ縁起がうんぬんされた。
しかし、あえて縁起の悪い番号を付けるのが、捨て身な男のロマンの表現。坂本龍馬の『ドブの中での前のめりに死にたい』という思考である。考えて見りゃ大貴族号は、排気量が4.2リッターだし、42はピッタンコ! よし、死に番でキマリだ!
タコちゃんにそう伝えると、「もうちょっと縁起のいい番号がいいな……」と、泣きそうな返信があったが、これだけは譲れなかった。私にとって大貴族号は自動車ラスト・ロマン。男の死に場所なのだから!
(つづく/毎週金曜日昼頃公開予定)





















