時代を超越するコンセプト ND型 マツダ・ロードスター(1) 「人馬一体」を叶えた軽いハード

公開 : 2025.06.04 19:05

意外に広い荷室 従来より3kg軽いソフトトップ

シンプルさへ馴染めば、魅力へ気付ける。ダッシュボードには、実際に押せるハードスイッチが並ぶ。ソフトタッチ加工のエリアは限られるが、むしろ真面目なスポーツカーらしい。荷室は見た目以上に広く、週末旅行を2人で楽しむのに充分な荷物を積める。

装備は充実し、シートヒーターやクルーズ・コントロールなどが標準で備わる。純正オーディオは、音質に優れるわけではないが、オープン状態でも充分に鑑賞できるボリュームで鳴らせる。英国では、ボーズ社のシステムを選べなくなったようだ。

マツダMX-5(ロードスター) 1.5 プライムライン(英国仕様)
マツダMX-5(ロードスター) 1.5 プライムライン(英国仕様)

手動ソフトトップはNC型より3kg軽く、少ない力で動かせる。カチッとラッチが鳴り、しっかり展開/格納されたことを教えてくれる。慣れれば、片手5秒でオープンになる。

小変更で8.8インチのタッチモニター獲得

インフォテインメント用として、2024年には8.8インチのタッチモニターを獲得。アップル・カープレイとアンドロイド・オートに対応する。理解しやすいメニュー構造はそのままに、グラフィックはモダンになった。純正のカーナビも扱いやすい。

ただし、走行中はタッチモニターが反応せず、操作できるのはロータリー・コントローラーのみ。これは、ネイティブシステムでは機能的ながら、スマートフォンのインターフェイスはタッチモニター前提で、少し扱いにくいと感じた。

マツダMX-5(ロードスター) 1.5 プライムライン(英国仕様)
マツダMX-5(ロードスター) 1.5 プライムライン(英国仕様)

走りの印象は、ND型 マツダ・ロードスター(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マレー・スカリオン

    Murray Scullion

    役職:デジタル編集者
    10年以上ジャーナリストとして活動し、雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿してきた。現在はオンライン版AUTOCARの編集者を務めている。オースチンやフェラーリなど、1万円から1億円まで多数のクルマをレビューしてきた。F1のスター選手へのインタビュー経験もある。これまで運転した中で最高のクルマは、学生時代に買った初代マツダMX-5(ロードスター)。巨大なジャガーXJ220も大好き。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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