見るだけで楽しいフォードのコンセプトカー 50選(前編) 華々しい「夢」のクルマたち

公開 : 2025.06.14 18:25

ブロンコDM-1(1990年)

フォードは1960年代から、ブロンコという名称のオフロード車コンセプトを開発してきた。このDM-1は、1987年5月にカリフォルニア州パサデナの芸術学校を卒業し、フォードのデトロイト・デザインセンターに就職したデザイナー、デレク・ミルサップ氏にちなんで名付けられた。

ミルサップ氏のデザインは、まずクレイモデル(粘土)として形になり、空気抵抗を抑えたファイバーグラスとスチールによるボディ、電子インストゥルメント・パネル、5シーターを特徴としていた。その後、フォードはコンセプト・センター・カリフォルニアに実寸大モデルの製作を委託した。当時のプレスリリースによると、製作は1986年末に始まり9か月間続いたそうだが、ヘリテージ・ヴォールトでは完成年を1990年と記載している。

ブロンコDM-1(1990年)
ブロンコDM-1(1990年)

コントゥア(1991年)

多くの米国人ドライバーにとって、コントゥア(Contour)は欧州向けのモンデオをベースとするセダンであり、マーキュリー・ミスティークとしても販売されていた。しかし、この名称は大胆不敵なコンセプトカーにも使用された。

その最も注目すべき特徴としては、フロントに横置きされた直列8気筒エンジンが挙げられる。直8エンジン自体は戦間期に人気があったレイアウトだが、フォードの市販車には採用されなかった。コントゥアのエンジンはドナルド・キャリエール氏(1929-2016)によって設計された特殊な構造で、クランクシャフトの中心から駆動力を伝達することで等長ドライブシャフトの使用が可能となり、トルクステアの発生を最小限に抑えることができた。

コントゥア(1991年)
コントゥア(1991年)

ブロンコ・ボス(1992年)

この名称はヘリテージ・ヴォールトに記載されているため、そのまま使用するが、フォードは1991年末に同車を公開した際、『ボス・ブロンコ』と呼んでいた。

翌年、全米各地のモーターショーで展示されたこのモデルは、多くのコンセプトカー同様、既存モデル(発売されたばかりの5代目ブロンコ)の改造だった。変更点には、パワードームを備えた新しいフード、リトラクタブルルーフ、そして「ローンスター」と名付けられた明るい黄色の塗装が挙げられる。

ブロンコ・ボス(1992年)
ブロンコ・ボス(1992年)

記事に関わった人々

  • AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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