見るだけで楽しいフォードのコンセプトカー 50選(前編) 華々しい「夢」のクルマたち

公開 : 2025.06.14 18:25

ギア・セレーネII(1962年)

ヘリテージ・ヴォールトには、フォードがイタリアのデザイン会社ギア(Ghia)を買収するずっと前に製作されたコンセプトカーもいくつか収録されている。その一例が、現代の衝突安全試験では高得点を獲得することはまずないであろう、極端なキャブフォワードデザインのスポーツカー、セレーネII(Selene II)だ。

ご覧の通り、フロント部分にエンジンを搭載するスペースはない。エンジンは後部に搭載される予定で、後部座席の乗客は進行方向ではなく後方を向いて座る。

ギア・セレーネII(1962年)
ギア・セレーネII(1962年)

アレグロ(1963年)

この10年後に登場したオースチンの同名車種とは全く無関係のアレグロ・コンセプトは、ペダルを前後4インチ調整可能で、ステアリングホイールも前後に4インチ、上下に5インチ稼働する設計だった。

展示車では、2.4Lのマイレージメーカー直列6気筒エンジン(すでにファルコンなどに採用されていた)によって後輪を駆動するが、フォードは、より小型のV4エンジンで前輪駆動にすることも可能だと述べている。

アレグロ(1963年)
アレグロ(1963年)

マーキュリー・コメット・スーパーサイクロン(1964年)

スーパーサイクロンは、標準的な64年型コメット・カリエンテ2ドア・ハードトップを改造したもので、長方形のヘッドライト(当時の米国では違法)、「フルファストバック」と呼ばれる空力ボディ、後方から接近する車両を検知するレーダーシステムなどを備えていた。展示車のレーダーは装飾として取り付けられたものだが、「フォードの科学者たちが実用的なバージョンを研究中」とのことだった。

外装色は「ムラーノ・ゴールド」と呼ばれ、黒のベースに透明なゴールドのトップコートを塗布して作成された。

マーキュリー・コメット・スーパーサイクロン(1964年)
マーキュリー・コメット・スーパーサイクロン(1964年)

フェアレーンGT-X(1966年)

GT-Xは、標準的な5代目フェアレーンをフォードのエンジニアが改造し、続いてカスタムカーの製作で知られるデザイナーのジーン・ウィンフィールド氏(1927年生まれ)によってさらに改良が加えられたものだ。当初、全米各地のイベントで市販車のフェアレーンを宣伝する目的で作られたが、1967年にモデルチェンジされたことで役目を終えた。

このコンセプトカーは長い間姿を消していたが、半世紀以上経った2019年に、ウィンフィールド氏による修復を経て、再び世間の前に登場した。

フェアレーンGT-X(1966年)
フェアレーンGT-X(1966年)

マッハ2(1967年)

この写真は、マッハ2と名付けられた2台のコンセプトカーのうちの1台だ。もう1台はレース用として開発された。どちらもフォードが設計し、カー・クラフト・エンジニアが製作したもので、初代マスタングのプラットフォームをベースに、4.7LのウィンザーV8エンジンとコロッティ・トランスアクスルをミドシップに搭載できるように改造された。

しかし、フォードは、マスタングのミドシップ版として計画されたものではなく、もし発売されていたとしても、別のモデルになっていたと主張している。

マッハ2(1967年)
マッハ2(1967年)

記事に関わった人々

  • AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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