見るだけで楽しいフォードのコンセプトカー 50選(後編) 「明日」を託されたクルマたち

公開 : 2025.06.14 19:25

マーキュリー・フュージョン(1995年)

ブロンコDM-1を手掛けたコンセプト・センター・カリフォルニアが設計したフュージョンは、「小型スポーツ・ユーティリティ・ビークルのタフさとマーキュリーのラグジュアリーなイメージを融合させた」モデルだった。

その特徴の1つは、シート、インストゥルメントパネル、センターコンソールを支える鋼管フレームで、全体の構造剛性を高めていた。レザー張りの内装とクロームメッキのエクステリアトリムが、高級感を演出していた。

マーキュリー・フュージョン(1995年)
マーキュリー・フュージョン(1995年)

ギア・サエッタ(1996年)

フィエスタのプラットフォームをベースに1996年末に発売された小型ハッチバック、Ka(カー)は、フォード初のニューエッジデザインを採用した市販車だった。同年4月のトリノ・モーターショーでは、そのデザインを予告するサエッタというコンセプトカーが公開され、「空力性能を高めるためにすべての角を丸める必要がある、という神話を打ち破る」と語られていた。

サエッタのフロント部分はKaに非常によく似ていたが、ややレトロなテールデザインが市販車に反映されることはなかった。

ギア・サエッタ(1996年)
ギア・サエッタ(1996年)

Lynx(1996年)

同時期のサエッタと同様、Lynxはフィエスタのプラットフォームをベースにしていたが、ロードスターではなくクーペだった。フォード・カナダが発表したプレスリリースでは、「フォードが新しいコンセプトの探求とニッチ製品の研究に意欲的であることを明確に示すもの」と説明されていた。

実際、それ以上の意味があった。Lynxをどの角度(特に後方)から見ても、翌1997年のジュネーブ・モーターショーでデビューしたプーマの予告版であることは疑いようがない。

Lynx(1996年)
Lynx(1996年)

レンジャー・サンドコート(1997年)

ヘリテージ・ヴォールト以外の資料では『サンドコート』と呼ばれているこのコンセプトカーは、1998年モデルとして発売された3代目レンジャー・ピックアップトラックを改造したものだった。

プロモーション目的のモデルであることは明らかで、ハイチェア、パラソル、ドリンクキャビネットなど、非標準的な装備が多数採用されており、ビーチパトロールには役立つかもしれない。

レンジャー・サンドコート(1997年)
レンジャー・サンドコート(1997年)

マーキュリーMC4(1997年)

MC4は大人4名と子供1名が乗れる、広々としたクーペだった。テールゲートに相当する部分はダブルガルウィングで、4枚の再サイドドアのうち前部は通常のものだが、後部は小型かつ後部ヒンジ式だった。前部のドアが閉まっていると、後部の2枚は開けることができなかった。

これに似たドア機構は後に、マツダ(当時フォードが3分の1を所有)がロータリーエンジン搭載のRX-8に採用した。

マーキュリーMC4(1997年)
マーキュリーMC4(1997年)

記事に関わった人々

  • AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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