マクラーレンGTSをボンドカーにすべきだと思った話【新米編集長コラム#39】

公開 : 2025.07.20 11:45

気にすべきところはそこじゃない

ロータスでいえばエリーゼに対するヨーロッパ、エキシージに対するエヴォーラのように、英国にはピュアスポーツカーにスーツを着せたようなクルマが多い。アストン マーティンベントレージャガーなど、方向性の違いはあれども、根幹にある理想や憧れは近いように感じている。

そんなことを車中で考えているうちに段々と、GTSの見え方変わってきた。例えばインターフェイスが750Sアルトゥーラと比べて少し前の世代だったりするが、気にすべきところはそこじゃない。それよりもアイスシルバーのボディにボルドーのインテリアを組み合わせたGTSに、どんなファッションで乗るべきかがもっと重要だ。

今どきステアリングにスイッチがないのは珍しく、その造形は美しい。
今どきステアリングにスイッチがないのは珍しく、その造形は美しい。    平井大介

それにしても、スイッチがひとつもないステアリングの美しいこと! これは750Sやアルトゥーラも同様なのだが、今どきでは珍しいオーディオやADASのスイッチを備えないシンプルなステアリングになっている。これには少し古びた皮手袋なんて似合いそうじゃないか。

例えるならば、ロンドンの高級ホテルに仕立てのいいスーツを着て乗り付けても恥ずかしくない雰囲気。そう、ジェームズ・ボンドに似合うクルマ! マクラーレンGTSは『ザ・ブリティッシュ』と呼べる、英国人が憧れるであろうスポーツカーそのものだった。

これを乗りこなすのはクルマだけでなくファッションにも詳しく、ホテルのレストランでは、ボンドガールを知的な会話で楽しませねばならない。しかし残念ながら、夏休みというワードにソワソワしている私にそういった才は見い出せないので、ぜひマクラーレンGTSをボンドカーに採用して頂き、スクリーンでお手本を見せて欲しいと思った次第である。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

日本版編集長コラムの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事