マクラーレンGTSをボンドカーにすべきだと思った話【新米編集長コラム#39】

公開 : 2025.07.20 11:45

AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、新米編集長コラムです。編集部のこと、その時思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第39回は、ちょうど半日くらい試乗することができた、マクラーレンGTSの話です。

いよいよ夏休みシーズン突入

明日7月21日は海の日。そうなると、いよいよ夏休みシーズン突入だ。もちろん欧州人のように長期バカンスをとるわけではないが、52歳になった今でも、夏休みと聞くと小学生の頃を思い出してなんだかソワソワする。

そんな夏休みのお供になったらどんな素敵なことか……と感じたのが、先日試乗する機会を頂いた『マクラーレンGTS』であった。その日はちょうど半日くらい時間があったので、都心から南を目指し走ってみることにした。

先日試乗する機会を頂いた『マクラーレンGTS』。ボディカラーはアイスシルバー。
先日試乗する機会を頂いた『マクラーレンGTS』。ボディカラーはアイスシルバー。    平井大介

ザ・スーパースポーツカーと呼べる750SPHEVを採用する最新モデルであるアルトゥーラと比べ、GTSというマクラーレンは、少しキャラクターがわかりにくいかもしれない。もちろんGTであるから、ロングツーリングが得意なことは想像できるだろう。事実、リアゲートを開けると広めのラゲッジスペースがあり、ゴルフバッグを積むことも可能だ。

しかし今回改めて試乗してみて、単純にGTという言葉で括るよりも、もう少し奥が深いモデルだと感じている。これを乗りこなすことができる方は、スーパースポーツ乗りとしては、かなりの上級者ではないかと。

「おお……これは甘くない」と直感

実のところGTという言葉から何となくイメージする姿よりも、マクラーレンGTSはもっとハードなクルマだ。都内の駐車スペースでステアリングを切った瞬間、想像以上に重かったため、「おお……これは甘くない」と直感したほど。

とは書きつつも、街中の走りはジェントルで快適。ガラスルーフのお陰で室内は明るく、クーペながら開放感がある。

マクラーレンの中では比較的落ち着いた雰囲気のデザインとなるGTS。
マクラーレンの中では比較的落ち着いた雰囲気のデザインとなるGTS。    平井大介

ちなみにルーフは標準がグロスブラックのガラスなしで、取材車はオプションの『パノラマプライバシーガラスルーフ』。さらに調光が可能な、『エレクトロクロミックパノラミックルーフ』も用意されている。

高速道路に乗り入れ速度域が上がると、カーボンモノコックの硬質感が伝わってきて、最初の印象どおりなるほどこれはスーパースポーツカーだと理解できた。ただ、750Sやアルトゥーラとの比較でいえば、GTSはドライバーとクルマの間に『ひと皮』あるイメージだ。

もちろん右足に力を籠めれば4LのV型8気筒ツインターボが炸裂し、ちゃんとした速さを見せくれる。ドライバーが自分にスイッチを入れれば、クルマもそれに応えてスイッチが入り、街中のちょっとしたコーナーでも、ギュギュギュとスポーツカーらしいターンが可能となる。しかしスイッチを入れるまでの走りは、英国紳士の如き立ち振る舞いもよく似合うのだ。

ここで、なるほどと気がついた。思い返せば750Sは最初からクルマ側のスイッチが入っていて、アルトゥーラはスイッチを入れろとクルマから迫ってくる。そしてGTSはスイッチを入れるかどうかをドライバーに委ねている、そんな違いを感じた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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