2024年 世界販売台数ランキング トップ10 最も売れたクルマは「日本車」

公開 : 2025.08.23 18:25

2024年の車種別販売台数トップ10を紹介します。ランキングの変動から、中国企業の台頭、EVの成長鈍化、ハイブリッド車への再注目など、さまざまな動向を見て取ることができます。トヨタは首位奪還に成功しました。

トヨタが首位を奪還

2024年の車種別の販売台数ランキングには大きな動きがあり、まさにレースのような抜きつ抜かれつの展開が見られた。前年のトップランカーが順位を落とした一方、予想以上に好成績を収めたクルマもあった。

電気自動車(EV)は世界的な販売台数を伸ばしているが、一部で予測されていたほど、内燃機関搭載車を追い抜くには至っていない。

順位には大きな変動が見られたが、日本車は比較的堅調といえる。
順位には大きな変動が見られたが、日本車は比較的堅調といえる。

トップ10の中で最も多かったのはトヨタ車だ。ホンダも堅調で、ランキングの半分を日本企業が占めている。

今回はCar Industry Analysisのデータを基に、2024年の世界自動車販売台数ランキングの上位10車種を紹介する。2023年との比較も記載している。

10位:BYD秦 – 50万2000台(前年比6%増)

BYD秦(クイン、Qin)の2024年の販売台数は前年比6%増と、やや控えめな成長に見えるが、トップ10に押し上げるには十分だった。世界販売台数50万台強のうち、ほぼすべてが中国国内市場のもので、国外販売は2000台未満に留まっている。

秦は、BYDシールと似たデザインを採用したセダンで、2024年にプラグインハイブリッド(PHEV)とEVの2種類のパワートレインが用意されたことで販売を伸ばした。BYDは2025年、秦の輸出を拡大する計画であり、販売ランキングでさらに上位に浮上する可能性もある。

10:BYD秦 - 50万2000台(前年比6%増)
10:BYD秦 – 50万2000台(前年比6%増)

9位:テスラモデル3 – 56万台(10%増)

モデル3の10%の販売増は印象的だが、ランキングとしては2023年の10位から2024年に9位に上昇するに留まった。台数的には前年比で5万1500台増加しており、テスラにとっては、クロスオーバー車のモデルYの販売低迷による痛手を和らげてくれる存在と言えるだろう。

モデル3は、2023年末の改良を後押しに、多くの国で販売台数トップ3以内にランクインしている。また、欧州ではEV推進政策や購入補助金が継続しており、購入者の抵抗感を一部相殺している。

9:テスラ・モデル3 - 56万台(10%増)
9:テスラ・モデル3 – 56万台(10%増)

8位:トヨタ・カムリ – 59万3000台(8%減)

トヨタ・カムリは、世界の自動車販売の上位を長きにわたって占めてきた常連だ。2024年には販売台数が8%減少し、前年の6位から8位に順位を下げたが、トヨタ全体の生産台数の大きな割合を占めている。

販売の大部分は米国が占め、信頼性の高さに支えられ、依然として強い人気を誇っている。また、GMとフォードがセダンクラスからほぼ撤退したことで、競争が緩和されている点も追い風となっている。カムリの活躍もあり、トヨタは世界販売台数トップ10の中で他社を圧倒した。

8位:トヨタ・カムリ - 59万3000台(8%減)
8位:トヨタ・カムリ – 59万3000台(8%減)

カムリの販売台数は前年比で5万7500台減少しており、主要市場におけるEVへの移行に伴い、この減少傾向は今後も続く見通しだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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