知る人ぞ知るルノーの名車・珍車 22選 博物館コレクションから

公開 : 2025.09.06 18:25

1975年 16 TX

1965年に初登場した16は、当時としては革新的なクルマであり、ルノーも誇りにしているのか、博物館の展示用に3台が用意されていた。1965年の欧州カー・オブ・ザ・イヤーの受賞や、1980年まで生産されたことが、その優秀さを物語っている。

前輪駆動、アルミニウム製エンジン、電動冷却ファンなども先進的だったが、最大の特徴はハッチバックボディだ。セダンのスタイルを犠牲にすることなく、インテリアは7通りのレイアウトが可能だった。家族向けのモデルとして、車内空間と実用性が重視され、コラムシフトが採用された。このTXバージョンには、パワーウィンドウやセントラルロックなどの豪華装備も搭載されている。

1975年 16 TX
1975年 16 TX

1978年 アルピーヌA442 B

AUTOCAR英国編集部のお気に入りは、全長4.8mの、見事なロングテール版ルノー・アルピーヌだ。1978年のル・マン24時間レースには、3台のA442と、後継車のA443の計4台のルノー・アルピーヌが出場した。ライバルのポルシェに比べてパワーと排気量で劣っていたものの、A442の1台が優勝を飾った。

1978年 アルピーヌA442 B
1978年 アルピーヌA442 B

1979年 RS10

F1パートナーであるフランスの石油大手エルフの支援を受けて、ルノーは1977年型マシンのRS01向けにターボチャージャー付きエンジンを開発した。3.0L V8や水平対向12気筒が主流だった時代において、ルノーの1.5L V6は驚くべき速さを示したが、信頼性は極めて低かった。しかし、RS10では問題点を改善。ツインターボ仕様となり、さらに高速化し、レースで優勝できるほどの信頼性を実現した。

まだ完璧とは言い難かったが、ターボチャージャーが今後の主流となることを他のメーカーに示したのだ。ただ、先駆的ではあったものの、ルノーは1989年にターボエンジンが禁止されるまで同技術でチャンピオンシップを制覇することはなかった。

1979年 RS10
1979年 RS10

1980年 エスタフェット

1959年にデビューしたエスタフェット(Estafette)は、ルノー初の前輪駆動の量産車であり、コンパクトで軽量ながら広い荷室スペースを確保するように設計されている点が特徴的だ。運転席がエンジンと前輪の上部に位置するキャブオーバーデザインは、当時としては非常に珍しいもので、さらに狭い場所での乗り降りを容易にするスライド式ドアなど、さまざまな機能を備えていた。その実用性の高さから、治安当局を含むさまざまな職場で重宝された。

1980年 エスタフェット
1980年 エスタフェット

記事に関わった人々

  • 執筆

    アレックス・ウォルステンホルム

    Alex Wolstenholm

    役職:編集アシスタント
    AUTOCARの編集アシスタントとして、中古車やクラシックカーなどの特集記事、SEO対策にも携わる。熱狂的なクルマ好きで、特に不明瞭な点や風変わりな部分については、仕様書に詳しく目を通す。現在は2007年式のアルピナD3ツーリングに乗っているが、母親のフォード・フィエスタを運転している姿もよく目撃される(母親は迷惑している)。これまで運転した中で最高のクルマは、なんだかんだで今のアルピナ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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