【ポンチョドットなど6台展示】変革期こそ原点回帰!日野がジャパンモビリティショー2025で伝えたいこと

公開 : 2025.09.18 14:00

日野自動車は『ジャパンモビリティショー2025』の出展概要等について説明会を開催しました。『ポンチョドット』、『L4コンセプト』など合計6台が展示されます。内田俊一の解説です。

マルチパーパスモビリティ

日野自動車は『ジャパンモビリティショー2025』(以下JMS)の出展概要等について説明会を開催した。

出展テーマは『人、そして物の移動を支え、豊かで住みよい世界と未来に貢献する』。これは、日野の使命、会社の使命として企業理念に掲げているもの。自動車業界の変革期の中、原点に立ち返り、社会や顧客、そして時代の声をよく聞き、良い商品を通じて世の中に貢献していくことをJMSで伝えていきたいという思いが込められている。

日野ポンチョドット
日野ポンチョドット    日野自動車

出展車両は計6台。まず、『ポンチョドット』は地域の人、物の移動を支えるマルチパーパスモビリティとして、地域の中で多くの役割を担う『みんなのクルマ』を目指したコンセプト車両だ。

ベースは『デュトロZEV』で、全長4850mm、全幅1800mm、全高2350mmというコンパクトなボディとなる。

地域内の人、物を1台で賢く運ぶことを目的に、例えば、朝は子どもたちを学校へ送り、そのまま農作物を地域の販売所へ運び、昼は病院へ送迎し、さらに宅配や買い物代行の荷物も運び、夕方は子どもたちの迎えや習い事の送迎に活躍する。低床であることから乗降や荷物の積み下ろしもしやすく、背面扉を利用することでスロープから車いすなどの乗り降りも可能だ。

エクステリアデザインは地域の住民などが親しみ、安心できるスタイルを狙い、柔らか、愛着、優しさを表現。対面型の跳ね上げシートを採用し、必要なときだけ座面を展開することで、最大限の空間を活用することができる。

コンセプト車両には、ドライバーが安全に運転でき乗客が安心して移動できる装備として、レベル4相当の先進自動技術が取り入れられている。

来年発売予定の大型トラックとバス

続いては、発売されたばかりの『プロフィアZFCV』をベースにした『L4コンセプト』。

トヨタ・ミライに採用しているFCスタックをベースに、専用開発した水素タンクを6本搭載。リチウムイオンバッテリー、車両を駆動するモーターと車軸をセットしたeアクスルを後ろ2軸に組み合わせ、航続距離は650kmとなる。モーター駆動により発進時から最大トルクを発生するので、トルク断絶のないスムーズな発進とスムーズな加速を実現している。

日野プロフィアZFCV L4コンセプト
日野プロフィアZFCV L4コンセプト    日野自動車

また、幹線輸送を想定した自動運転レベル4相当のデバイスを装着。ADASセンサーをベースに高性能レーダー、カメラおよびライダー等の新規センサーを追加する。全周囲に点灯するターコイズブルーのライトは、自動運転走行中であることを周囲に認識させるものだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    内田俊一

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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