【連載:清水草一の自動車ラスト・ロマン】#19 純正オーディオは石碑だぜ!

公開 : 2025.09.26 12:05

気分は片道特攻!

苗場周辺の廃墟化した民宿やリゾートマンション群を横目に、国道を快調に進む我が大貴族号。再度スマホを見ると、関越トンネルの通行止めが解除されてやがる! ヤケに早いじゃねぇかよ、チクショー!

オレ「でもまぁ、いつ開通するかイライラして待つより、こうやってユーミン聴きながら走ってるほうがいいよな?」

かつてフェラーリ458イタリアで訪れた時(左)、そして今回訪れた新潟県にある笹川流れ。
かつてフェラーリ458イタリアで訪れた時(左)、そして今回訪れた新潟県にある笹川流れ。    清水草一

安ド「絶対そう思います!」

我々は大勝利を確め合った。

湯沢から再び関越道に乗り、日本海東北道を進んで新潟県北部へ。日本海沿いの一般道を進むと、名勝・笹川流れである。かつて愛機フェラーリ458イタリア(愛称:宇宙戦艦号)で訪れたこの地に、こうして大貴族号で再訪することができ、感無量だ。

あの時は宇宙戦艦号で竜飛岬を目指した。あれはあれで自動車ラスト・ロマンだったけど、458は信頼性抜群ゆえに、冒険性はゼロ。セレブの気まぐれ旅気分だった。

しかし今回は違う。なにしろ先代マセラティクアトロポルテのデュオセレクトなのだ。気分は片道特攻! 動かなくなった時に備えて、トランクには折り畳みチェアや日傘が積んである。そして、まだまだ旅路は先が長いのだった。

編集部よりお知らせ:大貴族号を展示いたします!

9月28日(日)に山梨県甲府市で開催する『スーパーカー・コレクション2025』にて、『大貴族号』こと清水草一さんのマセラティ・クアトロポルテ・スポーツGTを展示します! 当日は清水さんが参加されるトークショーなど、盛りだくさんです。

見学は自由(無料)となります。詳しくはトップページからリンクしている告知ページをご覧ください!

大貴族号を山梨県甲府市で開催する『スーパーカー・コレクション2025』に展示!
大貴族号を山梨県甲府市で開催する『スーパーカー・コレクション2025』に展示!    神村聖

(つづく/隔週金曜日掲載、次回は10月10日金曜日公開予定)

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    清水草一

    Souichi Shimizu

    1962年生まれ。慶応義塾大学卒業後、集英社で編集者して活躍した後、フリーランスのモータージャーナリストに。フェラーリの魅力を広めるべく『大乗フェラーリ教開祖』としても活動し、中古フェラーリを10台以上乗り継いでいる。多くの輸入中古車も乗り継ぎ、現在はプジョー508を所有する。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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