アリゾナの乾いた大地で見つけたクラシックな廃車 40選(前編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.10.19 11:25

キャデラック・フリートウッド(1971年)

店舗の入口付近には数台のクルマが停められており、この1971年式キャデラック・シリーズ75フリートウッドもその1つだった。部品取り車となった今の姿からは、かつて高速道路を優雅に走り、乗員を極上のラグジュアリーで包み込んでいた時代を想像するのは難しい。

全長6.3m、車両重量は2545kgもあったが、7.7L V8エンジンのおかげで0-100km/h加速約11秒という性能を誇っていた。

キャデラック・フリートウッド(1971年)
キャデラック・フリートウッド(1971年)

シボレー・ベルエア(1968年)

この1968年式ベルエアはレストア用として販売されていたため、今後も活躍の場があるかもしれない。しかし、背景に見える部品取り車はまったく別の運命を辿り、悲しい結末を迎えることだろう。

1950年に登場したベルエアは、四半世紀にわたりシボレーの最上級モデルとして君臨していた。

シボレー・ベルエア(1968年)
シボレー・ベルエア(1968年)

クライスラー・タウン&カントリー(1976年)

赤と白のツートンカラーが砂漠の背景に映え、この1976年式クライスラー・タウン&カントリーはひときわ目立っていた。クライスラーは1940年代から1988年までタウン&カントリーという名のモデルを販売し続けた。

その後、ステーションワゴンが米国市場で人気を失うと、この名称はダッジ・キャラバンのリバッジモデルに使用されるようになった。

クライスラー・タウン&カントリー(1976年)
クライスラー・タウン&カントリー(1976年)

リンカーン・コンチネンタル(1971年)

この1971年式リンカーン・コンチネンタルもまた、入口付近に駐車され、訪問者を迎えるとともに、敷地内で見られるものを予感させていた。

1970年に登場した新型コンチネンタルは、特に好評を得られなかった。翌年にわずかな改良を加えられたものの、販売状況はさほど改善しなかった。

リンカーン・コンチネンタル(1971年)
リンカーン・コンチネンタル(1971年)

(翻訳者注:この記事は「後編」に続きます。)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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