アリゾナの乾いた大地で見つけたクラシックな廃車 40選(前編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.10.19 11:25

フォードマスタング(1966年)

車体には、この個体をスクラップにしないよう指示書きがなされていた。賢明な判断だ。たとえ状態が悪くとも、初期型フォード・マスタングは依然として人気だからだ。横長のグリルバーから、1966年のモデルであることがわかる。その生産台数は60万7578台だ。

フォード・マスタング(1966年)
フォード・マスタング(1966年)

キャデラック・セダン・ドゥビル(1970年)

この1970年式キャデラック・セダン・ドゥビル・ハードトップには救いようのない欠点が多かったが、50年以上前なら話は別だっただろう。この気品あるモデルは数多くの快適装備を標準で備え、オートエアコンも用意されていた。

当時の販売資料では、8.2L V8エンジンは「60年代をはるかに凌ぐレスポンスと、その驚異的な性能を静かに物語る」と謳われていた。

キャデラック・セダン・ドゥビル(1970年)
キャデラック・セダン・ドゥビル(1970年)

ポンティアック・カスタムS(1969年)

テンペスト・カスタムの後継車であるカスタムSは、1969年のみ生産され、翌年には廉価モデルのルマンに取って代わられた。生産台数は約8万4500台だが、現在では非常に希少だ。

ポンティアック・カスタムS(1969年)
ポンティアック・カスタムS(1969年)

キャデラック・セダン・ドゥビル(1971年)

1971年式キャデラックのトランクは巨大で、軽飛行機が着陸できると言われたほどだ。しかし、今回見つけたのは、誰かがルーフに着陸しようとしたかのような状態だった……。

言うまでもなく、この個体はレストアの対象ではなかった。それでも意外なことに、後部右窓を含む多くの部品が残されていた。

キャデラック・セダン・ドゥビル(1971年)
キャデラック・セダン・ドゥビル(1971年)

プリムス・ヴァリアント(1975年)

おそらく多くの人にとっては魅力的なクルマではないだろう、1975年式プリムス・ヴァリアントの4ドア・セダンだ。とはいえ、驚くほど良好な状態を保っており、レストアに値する1台である。

特に派手さはなかったが、売れ行きは好調で、1959年から1976年まで生産が続いた。この個体は第4世代のモデルだ。

プリムス・ヴァリアント(1975年)
プリムス・ヴァリアント(1975年)

ポンティアック・ファイヤーバード(1973年)

デザート・バレー・オートパーツは、意外にもこの1973年式の錆びたポンティアック・ファイヤーバードを修復可能と考え、レストア用のプロジェクトカーとして販売していた。しかし、唯一の見どころはBピラーに付いたエスプリのエンブレムだけだった。

ファイヤーバードは1970年から1981年にかけて販売され、ラグジュアリーモデルとして位置づけられていた。下位グレードのエスプリが最もよく売れたのは1973年で、1万7249台が販売された。

ポンティアック・ファイヤーバード(1973年)
ポンティアック・ファイヤーバード(1973年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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