アリゾナの乾いた大地で見つけたクラシックな廃車 40選(前編) ジャンクヤード探訪記

公開 : 2025.10.19 11:25

キャデラック・エルドラド(1968年)

キャデラックのコーナーへようこそ。ここでは、さまざまな状態の車両が100台近く見つかった。

一番手前の1968年式エルドラドは、前輪駆動の「パーソナルラグジュアリーカー」として2万4528台生産されたうちの1台だ。第8世代モデルであり、初代オールズモビル・トロネードとEボディを共有していた。

キャデラック・エルドラド(1968年)
キャデラック・エルドラド(1968年)

クライスラー・ニューヨーカー(1967年)

この個体に「NO」と書かれているのは、おそらく部品取り車のため解体しないようにという指示だろう。人気の高い1967年式クライスラー・ニューヨーカーの2ドアモデルだから、潰してしまうのは確かにもったいない。

当時、このモデルはかなりの高性能を誇っていた。7.2L V8エンジンで最高出力350psを発生し、0-100km/h加速はわずか8.5秒、最高速度は208km/hに達した。

クライスラー・ニューヨーカー(1967年)
クライスラー・ニューヨーカー(1967年)

ダッジ・ポラーラ(1967年)

アリゾナ州のこの地域では年間降水量がわずか23cmで、全米平均の97cmと比べると圧倒的に少ない。こうした環境を考えれば、デザート・バレー・オートパーツに錆びの少ない車両が多く集まり、世界中のコレクターに部品が売れている理由もよくわかる。

この1967年式ダッジ・ポラーラ4ドア・ハードトップは、デザート・バレー・オートパーツで見つかる錆のない部品取り車の好例だった。

ダッジ・ポラーラ(1967年)
ダッジ・ポラーラ(1967年)

フォード・ギャラクシー・コンバーチブル

目を引いたのは、かなり傷んだ1967年式フォード・ギャラクシー・コンバーチブルだ。生産台数はわずか1万9068台で、希少価値が高い。使える部品はまだ残っていたものの、残念ながら内装は長期間日光に晒され、完全にダメになっていた。

フォード・ギャラクシー・コンバーチブル
フォード・ギャラクシー・コンバーチブル

キャデラック・クーペ・ドゥビル(1972年)

この1972年式キャデラック・クーペ・ドゥビルは、4500ドル(約65万円)という破格の値段で販売されていた。状態はかなり良く、見たところスペアのボンネットまで付属しているようだ。

この個体は新車当時、コロラド州デンバーのリッケンボー・キャデラックというディーラーで販売されたものだ。このディーラーは歴史ある店舗で、現在も営業を続けている。

キャデラック・クーペ・ドゥビル(1972年)
キャデラック・クーペ・ドゥビル(1972年)

プリムス・フューリー(1967年)

錆びたサイドシルから判断すると、この1967年式プリムス・フューリーIII 4ドア・セダンは州外で何年も放置されていたようだ。過酷な扱いを受けてきたようで、ほぼすべてのパネルにへこみがある。とはいえ、まだ使える部品もたくさんあった。

プリムス・フューリー(1967年)
プリムス・フューリー(1967年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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