「レーサーの空力を適用するのは馬鹿げてる」by フィオラヴァンティ フェラーリ308 GTB 50周年の巡礼(2)
公開 : 2025.11.02 17:51
レーサーの空力を適用するのは馬鹿げている
その中で特に目を引く1台が、1977年の308 GTB ピニンファリーナ・ミッレキオーディ。ボディを過度に大きくせず、車重を増やさず、最新技術の実装が可能なことを証明しようとしたコンセプトカーだ。彼の哲学は、今でも変わらない。
「目標は、より長い生産寿命を与えること。(跳ね馬の)カヴァリーノ・エンブレムがとても小さいのは、このデザインが世界中で認知されているからです」

現在のフェラーリのスタイリングは、お好みではないらしい。「複雑すぎて、余り良くありませんよね。レーシングカーの空力特性を(公道用の)ツーリングカーへ当てはめるのは、馬鹿げたことだと思いますよ」
帰り際、308 GTSのオーナーとうれしそうにフィオラヴァンティは記念撮影をしていた。彼へ現代版の308が託されたら、どんな美貌をまとうのだろう。
番外編:フィオラヴァンティの略歴と傑作たち
1938年1月、イタリア・ミラノ生まれ。1964年にピニンファリーナへ入社。1988年にフェラーリ副ゼネラルマネージャーへ就任。1989年にフィアットのデザインディレクターへ就任。1991年に自らのデザインスタジオ「フィオラヴァンティSrL」を設立。
ディーノ206/246 GT(1967年):ミドシップ・フェラーリの起源といえる1台だが、ディーノを名乗った。アルミ製ボディで2.0L V6ユニットの206は、スチール製ボディで2.4L V6の246へ、2年後にバトンタッチした。

フェラーリ365 GTB/4 デイトナ(1972年):最高速度280km/hを誇る、ランボルギーニ・ミウラと肩を並べた当時最速の量産車の1台。この後、1996年に550 Mが登場するまで、同社のフロントエンジン・モデルには空白が生まれた。
フェラーリ365 GT4 BB/512 BB/512 BBi(1973年):同社がミドシップへ本格的に舵を切った1台。当初は4.4L 12気筒エンジンで、スタイリングはコンセプトカーのP6へ近い。ボディ下半分がブラックなのは、重量感を軽減させるため。
フェラーリ288 GTO(1984年):308 GTBから変異的に生まれた、ホモロゲーション・スペシャル。2.9LツインターボV8エンジンは400psを発揮し、車重は1195kg。この系譜は、F40へ受け継がれた。









































































































































