【メルセデス・ベンツCLA】上級モデルより一歩先に行く!別物レベルの進化で、まずはBEVから日本導入 #JMS2025

公開 : 2025.10.30 07:25

メルセデス・ベンツ日本は、ジャパンモビリティショー2025で新型CLAを日本初公開しました。上級モデルより一歩先に行く新しい取り組みが満載で、別物といえる進化が伝わってきます。桃田健史のレポートです。

直感的にひとまわり大きくなった印象

ジャパンモビリティショー2025で、新型『メルセデス・ベンツCLA』が日本初公開となった。

CLAといえば、メルセデス・ベンツのエントリーモデルファミリーとして知られてきたが、新型は『別物』といえるほど進化していることを実感した。上級モデルより一歩先に行く新しい取り組みが満載である。

新型『メルセデス・ベンツCLA』とドイツ本社から訪日したレナ・ブルネンバーグ氏。
新型『メルセデス・ベンツCLA』とドイツ本社から訪日したレナ・ブルネンバーグ氏。    山田真人

ドイツ本社から訪日したCLA開発担当であるレナ・ブルネンバーグ氏は、「EV用プラットフォームやOS(オペレーティング・システム)など弊社の最新技術を盛り込んだ」と自信を見せた。

まず、エクステリアだが直感的に「ひとまわり大きくなった」という印象だ。

先代モデルと比べて、全長35mm、全幅25mm、全高29mm、ホイールベースで61mm、それぞれ拡大した、ショートオーバハングでロングホイールベースとなった。

フロントグリルの中央、メルセデス・ベンツのシンボルであるスターパネルに同社初となるフルイルミネーションを採用。オプションのマルチビームLESヘッドサイトのポジションライトにも、メルセデス・スターが浮き上がる。

リアまわりについて、資料では『AMG GTのような』と形容しているが、実物はまさにその言葉通りの迫力がある。

インテリアは、オプション装備の第4世代MBUXによるスーパースクリーンを採用。メルセデス・ベンツが自社開発したオペレーティング・システム『MB.OS』を、同社として初めて全面的に採用した成果だといえる。

日本はまずBEVを導入

新型CLAには今回公開されたBEVのほかに、2L直列4気筒エンジンの48Vハイブリッドもある。また、欧州では7月にSB(シューティングブレーク)が登場している。日本市場向けには、BEV導入の準備が進んでいる状況だが、48Vハイブリッドとシューティングブレークについては現在のところ日本導入は未定だ。

欧州仕様のBEVは『CLA250+ with EQテクノロジー(200kW)』と「CLA350 4MATIC with EQテクノロジー(260kW)』がある。

メルセデス・ベンツCLA
メルセデス・ベンツCLA    山田真人

容量85kWのリチウムイオン電池を搭載するが、正極にクラファイト(黒鉛)にシリコン酸化物を混合したことで、従来のバッテリーと比較してエネルギー密度が約20%向上した。

そのため、電費は200kWモデルで100kmあたり14.1〜12.2kWhまで伸びており、満充電の航続距離はWLTPモードで792kmに達した。車体は新開発のMMAを採用し、電圧は800Vのため、同じく200kWモデルでは急速充電10分間で最大325km分を充電が可能だ。

また、動力系の特長としてリアアクスルに2速トランスミッションを搭載。100km/hで自動的に切り替わるのが特長。

新型CLAはメルセデス・ベンツEVの新時代の幕開けだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 撮影

    山田真人

    Makoto Yamada

    1973年生まれ。アウトドア雑誌編集部からフリーランスカメラマンに転身。小学5年生の時に鉄道写真を撮りに初めての一人旅に出たのがきっかけで、今だにさすらいの旅をするように。無人島から海外リゾート、子どもからメガヨットと幅広い撮影ジャンルを持つ。好きな被写体は動くものと夕陽。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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