【コンセプトAMG GT XX】3モーター出力合計1000kW、Cd値0.198!次世代に向けた強烈なメッセージ #JMS2025

公開 : 2025.10.30 11:25

メルセデス・ベンツ日本はジャパンモビリティショー2025で、『コンセプトAMG GT XX』を日本初公開しました。3モーター出力合計1000kW、Cd値0.198といったスペックが光ります。桃田健史のレポートです。

アファルターバッハでお披露目

ついに最強のメルセデスEV、『コンセプトAMG GT XX』が日本に上陸した。先日ドイツで世界初公開された、メルセデスAMGが次世代に向けた強烈なメッセージである。

お披露目されたのは、AMGが生まれたアファルターバッハ。メルセデス・ベンツ関係者数千人が参加した大イベントであり、同社がAMGの名のもとEVに対する将来戦略をこのクルマに集約したと言える。

コンセプトAMG GT XX
コンセプトAMG GT XX    山田真人

ボディサイズは、全長5204mm、全幅1945mm、1317mm。空気抵抗を示すCd値はなんと0.198を実現した。

今回実物を見た印象は、どこかクラシカルな雰囲気があり、筆者としては優しさを感じた。リアビューでは、左右3連装したライトが印象的。メルセデス・ベンツ関係者によれば、内燃機関のマフラーのイメージがあるとのこと。いわゆるスーパーカーというよりは、ラグジュアリークーペといった言葉が似合うだろう。

8年前のフランクフルト・モーターショーに登場した『メルセデスAMG ONE』比べると、対象的な存在に思える。

同モデルはその当時でもF1のトップチームとしてモータースポーツ界に君臨していたメルセデス・ベンツが放った次世代ハイブリッドスーパーモデルで、公道も走れるレーシングマシンという立ち位置だった。

それが今回はコンセプトモデルではあるが、明らかに『時代が変わった』という空気感があり、さらにはAMG事業の大黒柱になる可能性を強く感じる。4ドアであることもあり、グローバルで需要は高いと推測できる。

EVアーキテクチャーとモーターを刷新

EV技術面では、メルセデス・ベンツとしてまったく新しいチャレンジが見て取れる。

まず、車体(アーキテクチャー)はゼロベースから開発された『AMG.EA』。モーターは新開発のアキシャルフラックスモーターを採用する。構造自体がこれまで量産EVで採用されているモーターとは磁束の発生方法が全く違う。高出力をモーター小型化で対応でき、出力は前後で合計3つのモーターで1000kWに達した。

コンセプトAMG GT XX
コンセプトAMG GT XX    山田真人

当然、ダイナミクス(走行性能)についても前述のメルセデスAMG ONEでの市場データを基に量産に向けた開発が着実に進んでいるものと考えられる。

メルセデスAMG ONEはハイブリッドと言ってもモーターを4基搭載するのが特長で、そこに1.6Lシングルターボが小排気量ながら高出力を生み出しシステム出力が782kWに仕上げていた。この時点で、モーター制御は左右、前後で出力、トルクをコントロールする技術を量産していたわけだが、そうした技術がコンセプトAMG GT XXの基盤になっていることは明らかだ。

メルセデス・ベンツは今回のジャパンモビリティショー2025のテーマを『五感で楽しむメルセデス』と定義した。EVとしての『CLA』、将来のVシリーズ・イメージを具現化した『ビジョンV』、そしてコンセプトAMG GT XXなど、まさに五感を刺激する様々なモデルが勢揃いしている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 撮影

    山田真人

    Makoto Yamada

    1973年生まれ。アウトドア雑誌編集部からフリーランスカメラマンに転身。小学5年生の時に鉄道写真を撮りに初めての一人旅に出たのがきっかけで、今だにさすらいの旅をするように。無人島から海外リゾート、子どもからメガヨットと幅広い撮影ジャンルを持つ。好きな被写体は動くものと夕陽。
  • 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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