メルセデスAMGが生んだ名車 20選(前編) 300 SELからCLK-GTR、ディーゼル車まで アファルターバッハの夢

公開 : 2026.02.23 11:45

C 36 AMG

AMGとメルセデス・ベンツは1990年に協業関係を結び、その3年後に初めての共同開発車を発売した。C 36 AMGは、Cクラスをベースとし、直列6気筒M104エンジンを3.6Lに拡大。公式最高出力は280psだったが、実際にはそれ以上あったとも伝えられている。

C 36 AMG
C 36 AMG

C 43 AMG

C 36の後継として登場したC 43は、Cクラス初のV8エンジン搭載モデルとなった。4.3Lエンジン(当時のAMGの命名規則は排気量ベースだった)は306psを発生し、当時のBMW M3の3.0Lを上回ったが、後の3.2Lモデルには及ばなかった。

BMWはM3にマニュアル・トランスミッションを設定していたが、C 43では選択できなかった。一方で、ステーションワゴンボディを選択できたのはC 43のみであった。

C 43 AMG
C 43 AMG

CLK-GTR

ベルント・シュナイダーとAMG-メルセデスチームは、1997年FIA GT選手権においてドライバーズタイトルとチームタイトルを獲得した。これは驚異的な成果であった。なぜならAMGがCLK-GTRの製作を委託されたのは、1996年12月5日という一切余裕のないタイミングだったからだ。

CLK-GTRの公道仕様(通称シュトラッセン・バージョン)は、ホモロゲーション規則を満たすため計25台が生産された。パワーはやや抑えられたが、6.9L M120 V12エンジンの最高出力は612psに達する。このパフォーマンスに文句を言う人はいなかっただろう。

CLK-GTR
CLK-GTR

SL AMG

SL初のAMGモデルは、381psの6.0L V8エンジンを搭載したSL 60で、これは1998年のSLのモデルチェンジに伴い生産終了となった。翌年、ダイムラー・クライスラーがAMGの株式の51%を取得した直後、2つのSLが作られた。

SL 55は同じくV8エンジンを搭載したが、排気量はわずかに小さく出力も354psと控えめだ。一方、SL 73(写真)は欧州基準ではまさに怪物と呼ぶにふさわしい存在だった。7.3L M297 V12エンジンは当初525psを発生(その後さらに出力向上)し、後にパガーニ・ゾンダにも採用されることになった。

SL AMG
SL AMG

E 55

AMGは1990年代にEクラスの派生モデルを複数開発した。2002年10月、同社のアファルターバッハ工場(創業地ブルクシュタルからわずか5km)が拡張される頃、歴代最強モデルが発売された。

スーパーチャージャー付き5.4L V8エンジンは475psを発生するが、これは10年前のフェラーリF40の出力と同等だ。2006年にはE 55の後継としてE 63が登場し、スーパーチャージャーは廃止されたが、排気量は6.2Lに拡大され、最高出力514psを実現した。

E 55
E 55

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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