メルセデスAMGが生んだ名車 20選(前編) 300 SELからCLK-GTR、ディーゼル車まで アファルターバッハの夢
公開 : 2026.02.23 11:45
志高き2人のエンジニアが立ち上げたAMGは、これまでに数多くの高性能モデルを生み出してきました。最初期の300 SEL 6.8から現代のAMGワンまで、歴史に名を残した代表的な20台を紹介します。
2人のエンジニアが描いた夢
1960年代半ば、メルセデス・ベンツがモータースポーツ活動から撤退した際、エンジニアのハンス・ヴェルナー・アウフレヒトとエアハルト・メルヒャーは同社を去り、自らの会社を設立することを決めた。
彼らは会社を『AMG』と名付けた。これは2人の苗字の頭文字と、アウフレヒトの出生地であるドイツ南西部グロースアスパッハの頭文字を取ったものだ。最初の工場は、ブルクシュタルに置かれた。

AMGはエンジン製造、レーシングカーの製作、メルセデス・ベンツ向けの性能向上パーツやエクステリアパーツの提供で、瞬く間に絶大な評判を築いた。メルセデス・ベンツとの関係は常に密接で、現在では統合され、AMGは高性能車部門となっている。本特集では、AMGが開発したメモリアルなモデルをいくつか紹介する。
300 SEL 6.8
AMGに関する記事は、たとえ市販車に焦点を当てたものであっても、「レッド・ピッグ(赤い豚)」という不名誉なあだ名で呼ばれた300 SELに触れずに終わることはできない。300 SEL 6.8はレース用に開発され、既存の6.3L V8エンジンを6.8Lに拡大し、出力も250ps力から428psに高められた。スパ・フランコルシャン・サーキットの長いストレートでは特に有効だった。
ハンス・ヘイヤーとクレメンス・シッケンタンツは、このマシンで1971年のスパ24時間レースに参戦し、2位で完走した。優勝したフォード・カプリRS2600には3周遅れだったが、3位のアルファ・ロメオには19周差をつけていた。

ハンマー
AMG初のコンプリートカーというわけではないが、ハンマーこそが同社を世界的に有名にしたモデルと言える。メルセデス・ベンツ300Eをベースに、通常はSクラスに搭載されるV8エンジンを採用。排気量は最大6.0Lまで用意されていた。
AMGが独自開発した4バルブシリンダーヘッドを採用し、出力は360psまで引き上げられた。これにより最高速度約290km/hを達成。1980年代のセダンとしては驚異的な速さだ。

190E 3.2 AMG
メルセデス・ベンツ正規販売店で販売された最初のAMG車は、190Eの派生モデルであった。AMGはドイツ・ツーリングカー選手権に参戦した2.5L190E(クラウス・ルートヴィヒが1992年に同車でタイトル獲得)の開発に深く関与していたが、市販モデルにはまったく異なるエンジンが搭載された。
3.2L直列6気筒エンジンは234psを発生し、この性能から「ベイビー・ハンマー」の愛称で呼ばれた。ただし現在では、その名前から想像されるよりも洗練された長距離クルーザーとしての評価が高い。

画像 欧州レースで大暴れした高性能セダン【メルセデス・ベンツ190E 2.5-16 エボリューションIIを詳しく見る】 全18枚




















