名機「スモールブロック」からディーゼル版まで ゼネラルモーターズが生産した全V8エンジン(中編) 数多の改良と派生
公開 : 2026.03.08 11:25
ホールデン V8(1969年)
オーストラリアの高性能車は北米製エンジンを搭載することが多かったが、1960年代後半、GMのホールデン部門は独自のV8を開発した。シリンダーバンク角90度、各シリンダーに2つのプッシュロッド式バルブを備えるなど古典的な設計で、30年以上にわたり改良が重ねられた。排気量は4.1L~5.7Lまで展開され、後期モデルでは従来のキャブレターに代わり燃料噴射装置が採用された。
競技仕様はツーリングカーレース(バサースト1000で複数回優勝)やフォーミュラ5000で成功を収めた。

写真:1974年 ホールデン・トラーナLH SLR
オールズモビル・ディーゼル(1978年)
燃費に対する関心の高まりを受け、オールズモビルは2代目V8エンジンのディーゼル版を開発した。しかし、これはゼネラルモーターズが製造した最悪のエンジンの1つとして悪名を広めてしまった。数多くの問題点の中でも特に深刻だったのは、ガソリンV8と同じ本数・同じタイプのシリンダーヘッドボルトを採用していたことだ。
ディーゼルエンジン特有の高い圧縮比により、ヘッドはブロックから押し離され、次々とトラブルを引き起こした。V6の派生モデルは問題が少なかったが、V8は北米の消費者に「ディーゼル車は検討に値しない」という印象を与えてしまった。フォルクスワーゲンは21世紀初頭に再びディーゼルの普及を試みたが、その結果は燦々たるものだった。

写真:オールズモビル・トロネード
ポンティアック 301ターボ(1980年)
オールズモビルから遅れること約20年、ポンティアックは自社製V8エンジンの4.9L版にターボチャージャーを導入した。これは単にコンプレッサーを後付けしただけの話ではない。自然吸気ユニットよりも高強度のブロックが採用され、内部にも複数の変更が加えられている。
301ターボが搭載されたのは1980年と1981年モデルのみで、これは2代目ポンティアック・ファイヤーバード・トランザム(写真)の最終年にあたる。

(翻訳者注:この記事は「後編」へ続きます。)



























