2019年式ミニを約32万円かけて洗車した結果 買い替えるよりもお得? オーナーのジレンマ【UK編集部コラム】

公開 : 2026.04.07 17:05

費用は驚きの1500ポンド(約32万円)

同社が行う作業について、レイ氏は次のように説明した。

「ワックスやグリース、汚れを浮き上がらせる溶剤入りの温水で、高圧洗浄を行います。そしてホイールやグリルなど手の届きにくい部分の汚れを徹底的に除去し、クレイバーを使ってしつこい汚れを取り除いた後、機械研磨で色あせやスワールマーク(渦巻き状の磨き傷)を消し、輝きを取り戻します」

ニュー・アゲイン社のゲイリー・レイ氏(右)
ニュー・アゲイン社のゲイリー・レイ氏(右)    AUTOCAR

「最後に、ボディとホイールにセラミックコーティングを施します。誰でもクルマのクリーニングはできますが、セラミックコーティングこそが、研磨や塗装補修の成果を封じ込め、クルマの美観を保つものです。そうすれば、(筆者の)奥様もクルマを売りたがらなくなるでしょう」

レイ氏によれば、クリーニング、ボディとホイールの下処理、そしてセラミックコーティングの施工には数日かかるという。そして彼は衝撃的な事実を告げた。内装のクリーニングを含め、請求額は1500ポンド(約32万円)になるというのだ。

筆者はその場に座り込むほど驚いたが、妻はこう言った。これまで金をかけてきた、まだ十分に使えるクルマを下取りに出し、さらに9500ポンド(約200万円)を用意するのと比べれば、試してみる価値はある……と。筆者はニュー・アゲイン社に依頼し、数週間後にミニを預けた。

3日後、レイ氏から引き取りの準備ができたと電話があった。これまでは筆者がしっかり掃除機をかけ、洗車し、磨き上げれば十分だと思っていたが、戻ってきたミニを見て驚いた。従来の洗車サービスとはまるで比べ物にならない。工場出荷時でさえ、これほど綺麗だったとは思えない。妻は大喜びだった。

2030年、ミニの走行距離が12万kmに達し、買い替え費用がほぼ倍になった時、彼女はどんな気持ちになるだろうか? そのまま乗り続けるか、それとも買い替えるか。

コーティングの効果を高めるために

セラミックコーティングは、ボディに硬く透明な被膜を形成し、天候、洗車による摩耗、化学物質、環境汚染物質から塗装面を保護するという役割がある。

今回、ニュー・アゲイン社では、オートスマート社の業者専用製品『マトリックス・ブラック』を使用した。最大8年間、光沢、輪郭の鮮明さ、撥水性、防汚性を発揮するとされている。実際には、もっと長く持続するだろう。しかし、すべてのコーティングに言えることだが、適切な下地処理が鍵であり、その工程は安くはない。

洗車とコーティング完了後のミニ。新車時よりも綺麗になったかも。
洗車とコーティング完了後のミニ。新車時よりも綺麗になったかも。    AUTOCAR

あるいは、自分で施工できるコーティングもあり、価格は10ポンド(約2000円)から120ポンド(約2万5000円)までと幅広い。さまざまな商品が販売されているが、保護効果が1年しか保証されないものもあり、やはり結果を最大限に高めるためには、いずれも徹底的な下地処理が必要となる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョン・エバンス

    John Evans

    役職:特派員
    フリーランスのジャーナリストで、AUTOCAR英国編集部の元スタッフ。姉妹誌『What Car?』誌の副編集長や『Practical Caravan誌』の編集長なども歴任した。元自動車ディーラーの営業マンという経験を活かし、新車・中古車市場や消費者問題について幅広く取り扱っている。近年は、これらのニュースや特集記事に加え、アイスクリーム・ワゴンのDIY方法から放置車両の探索まで、さまざまな記事を寄稿している。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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