2CVの精神を現代に シトロエン、低迷する欧州市場に「購買力」取り戻す 1万5000ユーロ未満のEVで需要喚起

公開 : 2026.05.15 07:05

レトロなデザインにはならない?

「第二次世界大戦後の2CVの目的は、大衆にモビリティを普及させることでした(構想自体は戦前にスタート)。4人の農家を乗せ、50kgのジャガイモを積めるクルマでした。このコンセプトが今日に100%適用できるかは定かではありません。特に、欧州では農家の数が減り続けているからです」

シャルドン氏によると、新型車のコンセプトとして「農家ではなく看護師を乗せる」ことも考えられるという。いずれにしても、欧州の都市部の若い専門職層に安価なクルマをアピールすることが重要だ。

シトロエン2CV
シトロエン2CV

シトロエンが新たなエントリーモデルを計画するにあたり、2CVは依然として多大な影響力を持っているが、必ずしもオリジナルと同じ外観になるわけではない。レトロなデザインが常に正解とは限らないからだ。

「パリを訪れる人々は、ロールス・ロイスで移動したいとは思っていないでしょう。あるいは結婚するなら、2CVで結婚式を挙げたいと願うかもしれません。免税店のショッピングモールに行けば、2CVを見かけるでしょう。それはフランスの一部だからです。わたし達はこうした点を分析しているのです」

「しかし、『ノスタルジアのためのノスタルジア』は万能薬ではありません。ミニやフィアット500のような非常に良い例もありますし、おそらくルノー5もその仲間に加えられるでしょう。ですが同時に、成功の道筋をたどらなかった多くのリバイバル事例も頭をよぎります」

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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