世界最大のエンジン 19選(前編) 排気量8.0Lでも物足りない? 飽くなきパワーとロマンの追求
公開 : 2026.05.17 11:25
ピアース・アロー・モデル66とピアレス・モデル60:13.5L
ピアース・アローとピアレスは、初期の米国自動車産業における偉大な「スリー・P」のうちの2社だ(いずれも社名が「P」ではじまる)。3社目のパッカードは、V12エンジンを搭載した最初の自動車メーカーとなったが、残る2社は異なる方向へと進んだ。
第一次世界大戦前に登場したピアース・アロー・モデル66(写真)とピアレス・モデル60は、わずか6気筒の13.5Lエンジンを搭載しており、低回転域でのトルクが非常に強かったため、ほぼどこへでもトップギアで走行することができた。量産車にこれより大きなエンジンが搭載された例は他にない。

キャデラック・シックスティーン:13.6L
キャデラックが排気量においてピアース・アローやピアレスに追いつくまでには90年を要したが、それでもこのタイプのクルマは1台しか製作されなかった。シックスティーンはコンセプトカーであり、GM LSをベースにしたV16エンジンの排気量は13.6Lだった。
最高出力は1000psを超えるとされたが、その性能を期待した顧客は失望することになるだろう。シックスティーンはあくまでコンセプトカーであり、(現時点では)量産モデルの開発には至っていない。

スカニア730 S:16.4L
大型トラック用エンジンの性能向上により、平均排気量はわずかに縮小傾向にあるものの、依然として巨大なエンジンが存在する。スカニアの730 S V8(最近までS 730として知られていた)は16.4Lで、最高出力はその名が示す通り730psだ。
スカニアはまた、やや小型の16.3L V8も生産しており、520psから650psの3種類の出力バリエーションが用意されている。

ゴッドファーザー:16.5L
標準仕様であっても、シボレーのビッグブロックV8は決して小型ではなく、当初の排気量は5.7Lだった。しかし、そこからさらに大幅な進化を遂げており、これをベースにしたソニー・レオナルド氏の『ゴッドファーザー』エンジンは特に印象的だ。
IHRAプロストックやNHRAトップスポーツマンなどのドラッグレース向けに設計されたゴッドファーザーは、1005立方インチ(16.5L)の排気量を誇る。自然吸気で、ダイナモ測定では2100psを超える出力が確認されている。

クリスティ:19.9L
ジョン・ウォルター・クリスティ氏(1865-1944)は、他者よりも早く前輪駆動に着目し、1907年のフランス・グランプリのために製作したマシンでこの駆動方式を採用した。さらに、トルクステアなどまったく気にしていないかのように、クリスティ氏は巨大な4気筒エンジンも搭載した。
排気量19.9Lというこのエンジンは、グランプリで使用された史上最大のパワーユニットであり、今後もほぼ間違いなくその記録は破られないだろう。残念ながら、フランス・グランプリではわずか4周でリタイアし、クリスティ氏は達成感もほとんど得られないままディエップからニュージャージーへと帰路についた。伝えられるところによると、帰国後の出迎えはかなり冷ややかなものだったという。

(翻訳者注:この記事は「後編」へ続きます。)
写真ライセンス:https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/deed.en
























