なぜザガートのデザインに魅了されるのか 感銘を受けたダブルバブル・ルーフ コーチビルドの帝王【UK編集部コラム】

公開 : 2026.06.02 17:05

実に多様な作品群

また、創業107年の歴史を通じて、美しく尖った「Z」のエンブレムが実に多種多様なクルマに飾られてきたという点も気に入っている。ザガートはフェラーリマセラティジャガーブリストル、さらにはトヨタルノーに至るまで、46ものブランドでデザインを手掛けてきた。控えめなヒルマン・インプでさえ、作品のベースとなったのだ。こうした多様性こそが、ザガートの卓越したデザイン力を、より一層印象的なものにしていると言えるだろう。

今日のザガートは、壮麗なアルファ・ロメオジュリアSWBザガートや、新興ブランドのボーフェンジーペンの初モデルなど、実に幅広いラインナップの、誰もが憧れる製品をデザインし続けている。しかし、過去作品の多くと同様に、いずれもワンオフモデルか生産台数が極めて少ないモデルばかりであるため、おそらく実際に目にする機会はないだろう。

ボーフェンジーペン・ザガート
ボーフェンジーペン・ザガート    ボーフェンジーペン

とはいえ、これがザガートに対して投げかけられるほぼ唯一の批判であるという事実こそ、同社の偉大さを物語っていると言えそうだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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