レクサスやフォードとも乗り比べ ルノーのトップが自ら試乗する、極秘の新型車(後編) 新CEOの素顔とは

公開 : 2026.06.12 17:25

取材したのはこんな場所でした

現地に到着する前、筆者は多くの人からこう言い聞かされていた。プロヴォスト氏と一日の大半を過ごす予定だった極秘のオーブヴォワ試験場は、少なくともフランス人の感覚では「辺鄙な場所」にあると。

オーストラリアの田舎出身の筆者にとっては、少し大げさに思えた。というのも、そこは美しいノルマンディーの農地に囲まれ、四方を森に抱かれた600万平方メートルの広大な土地だからだ。ただ、オーブヴォワは確かに辺鄙な場所にある。近くの町ガイヨンからルノー・テクニカルセンターへと続く細い田舎道は、他のどこにも繋がっていない一本道だからだ。

フランス北部ノルマンディーにあるオーブヴォワの試験場
フランス北部ノルマンディーにあるオーブヴォワの試験場

しかし、いざ到着すると、活気に満ちていることが一目瞭然だ。駐車場を見れば、数百人が働く職場であることがわかる。彼らは皆、市場に出る前に、ルノー・グループの全モデルの開発、テスト、量産化の承認を得るという重責を担っている。

数十のワークショップやオフィスがあり、多くの連絡路が張り巡らされ、あらゆる種類の路面を備えた約60kmのテストコースもある。43のテストセル、18の腐食試験センター、さらには2つの風洞さえ備えている。

ここぞまさにルノーの真の心臓部と言えるだろう。開設から46年にわたり磨き上げられてきた、ここで働く人々の誇りと情熱が、肌で感じられる。トップとの初対面に、これ以上の場所があるだろうか?

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

ルノーのトップが自ら試乗する、極秘の新型車の前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事