「バットモービル」の圧倒的存在感 BMW 3.0 CSL/ポルシェ911 カレラRS 2.7(2) 現れたモータースポーツへの野心
公開 : 2026.07.12 17:50
トルクフルでリニアに回るM30型ユニット
キャビンは、往年の理想的なグランドツアラーを体現したもの。バケットシートはシェール社製で、ウッドパネルが飾るダッシュボードには、VDO社製メーターが4枚。3スポークのステアリングホイールは扱いやすく、広いガラスエリアが開放感を生む。
ストロークの長いレバーで1速を選び発進させると、クラス上の高級クーペだと実感する。タイトな身のこなしでドライバーを刺激するポルシェに対し、一段穏やか。それでもハイチューンのM30型ユニットは、トルクフルでリニアに回る。

アクセルペダルを深く傾ければ、颯爽と5000rpmを超える。ドライな、喉を鳴らすような特有の排気音を奏でながら。サーキット由来のホモロゲ仕様でありつつ、長距離ツーリングも充分に楽しめる洗練性も併せ持つ。
切り始めが重いステアリングホイールは、速度が乗れば軽く転じる。路面状況を手のひらへ伝え、連続するコーナーをヒラヒラと舞えるほど、反応は程良くクイックだ。
911 カレラRS 2.7の9割程度のペースで飛ばせる
ワインディングへ飛び込めば、911 カレラRS 2.7の方が速いことは間違いない。アスファルトの凹凸を巧みに均す、上質な乗り心地を提供してくれるかわりに、カーブでのボディロールは小さくない。加減速時は、ノーズの上下動も驚くほど大きい。
ピレリ・タイヤは頼もしくグリップし、キッカケを与えればテールは漸進的に外へ流れ出す。リカバリーしやすく、穏やかにラインへ戻せる。1970年代のBMWらしい。

「日曜日にレースで勝てば、月曜日のショールームが賑わう」時代を象徴する、2台のホモロゲ仕様。ポルシェの方が、よりサーキットへ近い内容にあったことは明らかだ。
とはいえ、能力の幅で筆者を惹きつけるのは、やはり3.0 CSL。キャビンは設えが良く、直6エンジンは官能的に回る。その気になれば、911 カレラRS 2.7の9割程度のペースで飛ばせる。欧州の首都を巡るグランドツアラーへ、旅立ちたくなる。
協力:カーズ・インターナショナル・ヘリテージ社、BMW UK社、ポルシェ・クラブ・グレート・ブリテン
BMWとポルシェ ホモロゲ仕様な2台のスペック
BMW 3.0 CSL(1971〜1975年/欧州仕様)
英国価格:9000ポンド(1973年時)/30万ポンド(約6300万円)以下(現在)
生産数:1265台(CSL合計)
全長:4630mm
全幅:1739mm
全高:1372mm
最高速度:220km/h
0-97km/h加速:7.5秒
燃費:5.7km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1270kg
パワートレイン:直列6気筒3153cc 自然吸気SOHC
使用燃料:ガソリン
最高出力:208ps/5600rpm
最大トルク:29.6kg-m/4200rpm
ギアボックス:4速マニュアル/後輪駆動
ポルシェ911 カレラRS 2.7(1972〜1973年/欧州仕様)
英国価格:7232ポンド(新車時)/110万ポンド(約2億3100万円)以下(現在)
生産数:1580台
全長:4165mm
全幅:1613mm
全高:1320mm
最高速度:239km/h
0-97km/h加速:5.5秒
燃費:5.9km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:1088kg
パワートレイン:水平対向6気筒2687cc 自然吸気SOHC
使用燃料:ガソリン
最高出力:213ps/6300rpm
最大トルク:25.9kg-m/5100rpm
ギアボックス:5速マニュアル/後輪駆動

画像 ホモロゲ仕様なBMW 3.0 CSLとポルシェ911 カレラRS 2.7 現行M4 CSLと911 GT3 RSに 全125枚































































































































