甘美なV12フェラーリからアメリカンなV8まで 2026年欧州版 最も注目すべきスーパーカー 10選(後編)

公開 : 2026.08.24 11:50

自分に合ったスーパーカーを選ぶには?

スーパーカーは合理的というよりも感情的に選ぶものだが、自分のドライビングへの意欲、そして場合によっては才能にも合っているかどうかを確認しておきたい。注目すべきポイントは以下の通り。

エンジンとサウンド

・自然吸気:スロットルレスポンスと迫力あるエンジン音を重視するなら、高回転型のV10やV12が最高峰だ。
・ターボチャージャー/ハイブリッド:加速性能を重視するなら、最新のツインターボV8やハイブリッドアシスト付きパワートレインが、中速域で圧倒的なトルクを発揮する。

公道向けかサーキット向けか

日常での使い勝手の良さも、意外と重要なポイントだ。
日常での使い勝手の良さも、意外と重要なポイントだ。

・日常使いがメインの場合:段差を乗り越えるためのノーズリフト機構、乗り心地を柔らかくできるアダプティブダンパー、そして便利なインフォテインメントシステムを備えたモデルを探そう。
・サーキット走行を重視する場合:週末をサーキットで過ごすなら、サーキット専用のバリエーションや、アグレッシブなエアロパーツ、バケットシート、より硬めのセッティングを備えたモデルを検討しよう。

トランスミッションと操作感

・デュアルクラッチ式オートマティック:最近のスーパーカーのほとんどに標準装備されており、電光石火の如きシフトチェンジと渋滞時の利便性を両立する。
・マニュアル:ますます希少になっており、純粋主義的なモデルによく見られる。スペック上は遅くなるかもしれないが、パドルシフトでは得られない機械的な一体感を味わえる。

所有と維持

・メンテナンス:包括的なサービスプランがあるか確認すること。スーパーカーには専門の技術者が必要で、消耗品のコストが高くなる場合がある。
・残存価値:限定生産モデルや、希少な仕様(マニュアル・トランスミッション車や特別カラーなど)のモデルは長期的に見て価値を維持しやすい傾向にある。

スーパーカーを買うべきか迷ったら

スーパーカーが理にかなっているのは、次のような場合だ。

・自動車工学と性能の絶対的な頂点を求めている
・運転の没入感を重視している
・休日には爽快なドライブやサーキット走行を楽しみたい

走行性能やドライビングに強いこだわりがあるなら、スーパーカーを選んで然るべきだろう。
走行性能やドライビングに強いこだわりがあるなら、スーパーカーを選んで然るべきだろう。

同乗者を2人以上乗せる必要がある場合や、駐車場で目立たずにいたい場合は、高性能SUVやベントレー・コンチネンタルGTのようなグランドツアラーの方が理にかなっているかもしれないが、運転の没入感や楽しさは劣るだろう。

テストと選定方法

スーパーカーを評価する際、AUTOCAR UK編集部は単に運転体験やカタログ上の性能数値だけに注目するわけではない。運転の没入感、技術的革新性、そして限界域でのパフォーマンスを重視している。評価項目は以下の通り。

1. パフォーマンスと加速
スーパーカーの良し悪しは、単に0-100km/h加速タイムという数字だけでは判断できない。AUTOCAR UK編集部は衛星計測装置を用いて、静止状態からの発進や加速を測定している。リニアなパワーデリバリーと高回転域での伸びに注目し、高回転型V12であれ最先端のハイブリッドV6であれ、エンジンがレッドラインまで力強く回りきれるかどうかをテストする。

AUTOCAR UK編集部はすべてのモデルの公道テストを行っている。
AUTOCAR UK編集部はすべてのモデルの公道テストを行っている。

2. ハンドリングと一体感
数千kmに及ぶ公道およびクローズドコースでのテスト結果をもとに、ハンドリングの評価を下した。英国の過酷な郊外道路やサーキットにおいて、ステアリングのフィードバック、姿勢制御、コーナリング中の安定性を評価した。特に重視したのは、グリップ限界においてどのようにドライバーに情報を伝えるか、そしてドライバーがさらに攻めようとした際に、電子制御のスタビリティコントロールがどれほど直感的に機能するかという点だ。

3. 技術的革新性
アクティブエアロダイナミクス(DRSや可動式ウィング)、カーボンファイバー構造、ハイブリッドシステムの統合など、車両の主要な技術的側面を検証した。これらの技術が単に重量を増やすだけでなく、いかに運転体験を向上させるかを評価し、最新のPHEVモデルでは特に、電気駆動と内燃機関駆動のシームレスな切り替えに注目した。

4. 制動力
スーパーカーには圧倒的な制動力が求められる。さまざまな速度からフルブレーキテストを繰り返し実施し、フェード現象の有無を確認するとともに、カーボンセラミックディスクのフィーリングとコントロール性を評価した。

5. インテリアの質感
スーパーカーにおいては運転席を中心にキャビンが設計されていることを考慮しながら、インテリアのクオリティを評価した。また、視認性や低速時の挙動も検討対象とした。300km/h以上で走行しているときと同様に、歩くような速度でも魅力的であってほしいものだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 執筆

    マレー・スカリオン

    Murray Scullion

    役職:デジタル編集者
    10年以上ジャーナリストとして活動し、雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿してきた。現在はオンライン版AUTOCARの編集者を務めている。オースチンやフェラーリなど、1万円から1億円まで多数のクルマをレビューしてきた。F1のスター選手へのインタビュー経験もある。これまで運転した中で最高のクルマは、学生時代に買った初代マツダMX-5(ロードスター)。巨大なジャガーXJ220も大好き。
  • 執筆

    サム・フィリップス

    Sam Phillips

    役職:常勤ライター
    AUTOCARに加わる以前は、クルマからボート、さらにはトラックまで、EVのあらゆる側面をカバーする姉妹誌で働いていた。現在はAUTOCARのライターとして、トップ10ランキングや定番コンテンツの更新、試乗記や中古車レビューの執筆を担当している。最新の電動モビリティ、クラシックカー、モータースポーツなど、守備範囲は広い。これまで運転した中で最高のクルマは、1990年式のローバー・ミニ・クーパーRSP。何よりも音が最高。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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