初代似のフォルムで『アウディA2』復活 A1やQ2の間接的後継EVは驚くほどの好電費 20年前のオリジナル以上の成功が見える?

公開 : 2026.08.10 18:05

乗り心地はかなり硬めでも驚くほどの好電費

プロトタイプへ試乗したのは、北欧のデンマークとスウェーデン。穏やかな交通環境は、A2 e-トロンにはピッタリといえた。リアモーター・レイアウトで、ステアリングの感触は良好。適度な重みがあり、素直で滑らかな反応だと感じた。

他方、スポーツ・サスペンションの乗り心地は明らかに硬め。概ね平滑な舗装でも、骨へ響くように鋭い入力を伝える場面があったほど。姿勢制御は安定し、安価なモデルのような粗野な揺れはないとしても、長時間では疲れに繋がるはず。

アウディA2 e-トロン 58kWh(プロトタイプ)
アウディA2 e-トロン 58kWh(プロトタイプ)

電費は、高速道路や幹線道路を交えたルートで、8.6km/kWhと驚くべきもの。1充電で、現実的に約480kmは走れそう。活発に運転しても、7.0km/kWhへ届きそうだ。

高効率な運転を、簡単に引き出せる素地も備わる。アクセルとブレーキのペダルは、反応が滑らかで線形的。パドルとシフトセレクターを操ることで、回生ブレーキの調整幅も広く、惰性走行からワンペダルドライブまで選べる。

走る実験室でなくても20年前以上の成功は見える

大きめの走行音を生んでいたタイヤは、ブリヂストン・トランザ。乾燥したアスファルトでのグリップに不満はないものの、記憶の限り、ウェット性能は期待に届かない可能性がある。A2専用コンパウンドだから、性能は異なるかもしれないが。

初代のように走る実験室ではないとしても、アウディID.3と呼ぶ以上の優れた印象を残した、新しいA2。既に、ブランドらしさはしっかり生み出されている。

アウディA2 e-トロン 58kWh(プロトタイプ)
アウディA2 e-トロン 58kWh(プロトタイプ)

まとまりの良い容姿と、上質な内装や走行感に加えて、磨かれた空力特性で電費にも優れる様子。量産版を試乗できる日が楽しみだが、20年前のオリジナル以上に、成功を収めるのではないだろうか。熱狂的なマニアを生むかどうかは、別として。

アウディA2 e-トロン 58kWh(プロトタイプ)のスペック

英国価格:3万3000ポンド(約710万円/予想)
全長:−mm
全幅:−mm
全高:−mm
最高速度:159km/h
0-100km/h加速:8.0秒(予想)
航続距離:563km
電費:8.8km/kWh(予想)
CO2排出量:−g/km
車両重量:1900kg(予想)
パワートレイン:永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:58.0kWh
急速充電能力:−kW(DC)
最高出力:190ps
最大トルク:35.6kg-m
ギアボックス:1速リダクション/後輪駆動

アウディA2 e-トロン 58kWh(プロトタイプ)
アウディA2 e-トロン 58kWh(プロトタイプ)

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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