水平対向エンジンにハイブリッド スバルXV 2.0i eボクサー 英国で試乗

公開 : 2019.10.01 09:50

水平対向エンジンにハイブリッドを搭載し、効率とレスポンスはわずかに向上したスバルXVのeボクサー。しかし従来から引き続き、第3の選択肢的な雰囲気に変わりはないとするのは英国編集部です。

英国では150psの2.0Lに16psのモーター

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

スバルXVにハイブリッドが搭載されたeボクサーが英国に上陸した。だが小文字のeがもたらした変化は、さほど大きなものではなかった。すべての自動車メーカーが電動化技術の搭載を進める中で、プレアデス星団をロゴマークに掲げる日本メーカーがハイブリッド化を進めるのは自然な流れだ。

フォルクスワーゲンのディーゼルエンジンの排気ガス試験不正問題を発端に、スバルはディーゼルエンジンをラインナップから外している。そんなフォルクスワーゲン・グループが、ID.3をはじめとして、積極的に電動化技術の導入を加速させているのは皮肉だ。

スバルXV 2.0i e-ボクサーSEプレミアム・リニアトロニック
スバルXV 2.0i e-ボクサーSEプレミアム・リニアトロニック

1.6Lと2.0Lの自然吸気水平対向エンジン自体は、特にパワーアップが図られたわけではない。以前から洗練性や経済性の面で特に優れているユニットでもなかった。スバルの象徴でもあるシンメトリカルAWD技術にCVTを組み合わせているが、ハイブリッドによる変化はどうだろうか。

少なくともeボクサーと呼ばれるハイブリッド化は、XVのイメージを向上させるはず。英国では150psの2.0L水平対向エンジンに、16psと6.7kg-mを発生する小さなモーターと電圧118Vのバッテリーを追加。CVTも再調整を受けている。

もちろんXVの安定性は高く、安全性にも優れ、一般道での快適性もかなり良好。セアト・アテカと比較しても遥かに利便性も高いといえる。だが、どうしてもスバルに対する期待が高い分、歯切れよく評価するのが難しいのが本音。

あくまでも都市部向けのハイブリッド

電気モーターの力だけで走行も可能だが、トヨタのようなフルハイブリッドとは同じ種類のものではない。電気だけで走れる距離は短く、出せるスピードも40km/h程度。アクセルペダルから足を離したあと、改めて加速する際の数秒間だけEV体験ができるという程度。

静止状態から加速を始めると、内燃エンジンは数mも走れば始動する。エンジンノイズはややうるさく、エンジンのトルクがCVTへ伝わり始める際にはCVTの回転数が上昇し、動力源が切り替わることがわかってしまう。

スバルXV 2.0i e-ボクサーSEプレミアム・リニアトロニック
スバルXV 2.0i e-ボクサーSEプレミアム・リニアトロニック

高速走行時にアクセルペダルを引き戻すと、ガソリンエンジンは停止し、排気ガスを出さない状態で走行も可能。スバルによれば、ハイブリッドの付かない2.0Lエンジンよりも10%ほど燃費は向上しているという。

電気モーターは加速時にも力添えをしてくれる。しかし基本的に充分な加速を得るには、エンジンをしっかり回す必要がある。2.0L水平対向ユニットは19.7kg-mの最大トルクを4000rpmで発生させるが、ストレスを感じない加速感を得るには4500rpmくらいまで回転数を上げる必要がある。

一方でエンジンの回転数を高めると、エンジンノイズに加えてCVTからもシンクロしない回転音が響いてくる。燃費もその分悪化することは避けられない。実際に走らせると、eボクサー・ハイブリッドは低速度域向きだということがわかる。郊外の道というよりも、ストップ・ゴーの多い都市部での走行に適したクルマだ。

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