メルセデス・ベンツEQE 詳細データテスト 徹底した快適志向 良好な操縦性 らしさのない質感

公開 : 2023.01.14 20:25

快適性/静粛性 ★★★★★★★★★★

EQEにおけるメルセデスの風洞での成果は効率だけではなく、走りの洗練性も高めた。また、最小限に抑えた全長と、フロント周りのシーリングされたパネルのギャップ、遮音フォームで満たされた空間とサンドイッチフォームでの駆動モーターやパワーインバーターのラッピングは効果てきめんだ。

テスト車の80km/hクルーズでの室内騒音は、やや風が強いテストコースでも60dBAジャストだった。BMWの完全電動SUVであるiXがこれより数dBA静かなのは予想通りだが、i4 M50は2dBA、シングルモーターのタイカンは3dBAうるさい。メルセデスのPHEVであるS580eをEVモードで走らせたときはより静かだったが、その差はたったの1dBAにすぎなかった。

空力設計に加え、モーターのシーリングなど徹底した遮音構造も奏功し、静粛性は抜群。スポーツシートの快適性も上々だ。
空力設計に加え、モーターのシーリングなど徹底した遮音構造も奏功し、静粛性は抜群。スポーツシートの快適性も上々だ。    MAX EDLESTON

つまり、際立って静粛性の高いクルマだということだ。フレームレスドアであるにもかかわらず、風切り音とロードノイズはしっかり抑えられている。デジタルオンが加わるモードを選ばなければ、じつに静かだ。確実に充電機会が確保できるルート設定をすれば、長距離ドライブは文句なくリラックスしたものとなる。

AMGラインに装備されるスポーツシートのヘッドレストは一体型風の設計だが、上下調整が可能。幅広いフロントシートの快適性はすこぶる優れている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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