BMW X1 詳細データテスト 高級感と広さは満足 走りと車格は不釣り合い ナビも改善の余地あり

公開 : 2023.02.04 20:25

意匠と技術 ★★★★★★★☆☆☆

新型X1のルックスは、BMWの新たなデザイン言語を完璧に取り入れている。押し出し感の強いフロント周りには、大きなグリルと小さなライトが据え付けられ、ドアハンドルはフラッシュサーフェス化され、テールライトはスリムになった。

ベースモデルはクローム加飾が増え、プラスティックのホイールアーチと小径のホイールを装着する。いっぽうMスポーツとMスポーツ・プロは、グリルとドアトリムがブラックアウトされ、よりアグレッシブなバンパーと20インチホイールを装着する。

グレード名はガソリンエンジンを示す23iだが、実際にはマイルドハイブリッド仕様。モーター走行へできないが、駆動力アシストは行う。
グレード名はガソリンエンジンを示す23iだが、実際にはマイルドハイブリッド仕様。モーター走行へできないが、駆動力アシストは行う。    MAX EDLESTON

なお、兄弟分のX2は、現行モデルはSUVというよりハッチバック色が濃いが、次期モデルはスロープしたルーフを持つX1といった趣に生まれ変わる見込みだ。

機械面では、先代のプラットフォームの進化版を採用。エンジン横置きBMWとミニの全モデルで共用するものだが、最新バージョンはガソリンとディーゼルのエンジンだけでなく、バッテリーEVへの対応を図るべく手直しされている。

とはいえ、EVモデルのiX1が積むバッテリーは64.7kWhと控えめで、WLTPモードの航続距離は438km。急速充電は130kWに対応するが、これもクラストップにはやや及ばない。

内燃エンジンのラインナップはおなじみの内容で、機種展開の縮小と単純化を図るメーカーも多い中、BMWはそうした動きを見せていない。3気筒と4気筒を幅広く揃え、ガソリンとディーゼルを選択できる。

より高出力の23iと23dには、四輪駆動と48Vマイルドハイブリッドを標準装備。19ps/5.7kg-mのモーターをギアボックスに内蔵し、加速時にエンジンをアシストする。EV走行には対応しないが、それを除けばマイルドというよりフルハイブリッドに近い。スタート/ストップをスムースにしたり、エンジン停止時に補機類を動かしたりする以上の仕事をしてくれる。

どのエンジンを選んでも、トランスミッションはDCT。エンジン車は7速、ハイブリッド車は6速となる。

ハイブリッド車は、1.5L直3ガソリンをフロント、電気モーターをリアに積み、フロア下の駆動用バッテリーは実用容量14.2kWh。25eはエンジンが108ps、モーターが136psで。30eは176ps/150psとなる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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