2024年版 ここまで進化した! 現代最強SUV 10選 海外の辛口評論家が選ぶ「ベスト」とは

公開 : 2024.03.02 18:05

2. ダチア・ダスター

長所:価格の割に十分な広さ、豊富なパワートレイン、バイフューエル仕様もある
短所:洗練性に欠ける、ところどころに感じる安っぽさ、特に魅力的なエンジンがない
最も優れた点:コストパフォマンス

ルノー・グループ傘下のルーマニアの格安ブランド、ダチアを知る人は少ないだろう。しかし、欧州では販売台数ランキングの上位に食い込む大人気ブランドであり、その主力の1つが小型SUVのダスターである。

2. ダチア・ダスター
2. ダチア・ダスター

ダスターは最近、新型の第3世代が発表されたばかりだが、ここでは現行型の第2世代を取り上げる。東西南北、欧州の消費者の幅広いニーズに応えるため、さまざまなバリエーションが用意されている。パワートレインは、ATおよびMTのターボガソリンエンジン、ガソリンとLPGのバイフューエル仕様、四輪駆動のディーゼルエンジンがある。

価格は一昔前よりもやや高いが、それでも1万7000ポンド(約320万円)強で手に入れることができる。近年の物価高や為替相場(1ポンド=190円で算出)を考えれば、十分に安いと言える。この価格で、4人がしっかり座れる広いキャビン、適度な大きさのトランク、運転のしやすさ、そしてかなり充実した標準装備が手に入る。

3. フィスカー・オーシャン

長所:斬新なインテリア、スタイリッシュなデザイン、優れた航続距離
短所:新興企業特有の欠点、月々の支払額は安くない、ところどころ品質が不安定
最も優れた点:航続距離

EV(電気自動車)で背の高いSUVボディを採用するメリットの1つは、大容量バッテリーを床下に搭載できることだ。室内の広さがほとんど変わらず、見た目の違和感もない。よく知られているように、SUVは車両重量と空気抵抗が弱点なのだが、バッテリーを大きくすることで航続距離を稼げる。

3. フィスカー・オーシャン
3. フィスカー・オーシャン

米国の新興企業フィスカーの記念すべき市販車第1号であるオーシャンもその1台だ。オーシャンは113kWh容量のニッケル・マンガン・コバルト(NMC)バッテリーを搭載し、WLTP複合サイクルでの航続距離は最長707kmと、テスラモデルYを150km以上も上回る。実走行では、550kmから650km程度になると予想されるが、それでも5万ポンド(約950万円)から6万ポンド(約1140万円)という価格帯では傑出している。

オーシャンは、ランドローバー・ディスカバリー・スポーツとほぼ同じ大きさの中型SUVで、洗練された乗り心地、スタイリッシュな外観、優れたマルチメディア機能を備えている。価格も競争力がある。

航続距離では、最長615kmのBMW iXと、97kWhバッテリーを積んだ新型プジョーe-3008も注目に値する。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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