マクラーレン750S 詳細データテスト 本能を揺さぶる加速 ダイレクトなハンドリング 引き締まった脚回り

公開 : 2024.06.29 20:25

購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆

765LTとの共通点も多い750Sだけに、マクラーレンがいかにがんばったかが見て取れる。この数年で大幅な物価高騰があったにもかかわらず、2020年のロングテールより低い価格設定なのだから。

24万6655ポンド(約4933万円)からというプライスは、720Sの後継としては妥当なところ。たとえより速くパワフルなフェラーリ296GTBと同等で、STOを別にすればランボルギーニウラカンより高額だとしてもだ。

GT3RSの残価率は異常に高い。750Sは初年の値落ちこそあれ、その後はスーパーカーらしい値動きとなりそうだ。
GT3RSの残価率は異常に高い。750Sは初年の値落ちこそあれ、その後はスーパーカーらしい値動きとなりそうだ。

オプションによって、価格が跳ね上がるのもフェラーリと同じ。テスト車の仕様は35万2665ポンド(約7053万円)にもなる。フェラーリならSF90、ランボルギーニならレヴエルト並みだが、750Sの残価予想はそれらのフラッグシップに及ばない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 撮影

    ジョン・ブラッドショー

    John Bradshaw

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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