ヒョンデ、EV用の固体電池を来月公開へ 年内にテスト走行開始

公開 : 2025.02.14 06:05

ヒョンデは3月9日に韓国・京畿道にオープンする研究センターで、初の固体電池を披露する予定だ。EVの性能を大幅に高めるほか、ヒョンデはバッテリーの自給自足が可能になる。

固体電池の国内自社生産へ

ヒョンデは来月、初の固体電池を発表する予定である。現在販売されているものと同等のサイズで、航続距離と充電速度の向上を実現するという。

3月9日、ヒョンデは韓国・京畿道に新しい義王(ウィワン)研究センターを開設する。同センターでは次世代電池のパイロット生産が行われる予定で、固体電池は「夢の電池」と呼ばれている。

ヒョンデは固体電池を「夢の電池」と呼んでいる。
ヒョンデは固体電池を「夢の電池」と呼んでいる。

韓国ETニュースの報道によると、年内にEVに搭載してテストを開始する予定で、2030年までの量産化を目指すという。

ヒョンデの関係者はETニュースに対し、「(スケジュールについては)何も決定していない」と述べている。

固体電池はEVのゲームチェンジャーと見なされている。現在の液体リチウムイオンバッテリーと比較すると、その構造は単純だ。液体電解質が固体に置き換えられ、同じ容量でもより軽量で多くのエネルギーを蓄えることができる。固体電解質は液体よりも反応性が低いため、穴が開いたり過熱したりしても発火する可能性ははるかに低い。

ヒョンデ・アイオニック5を例に挙げると、現在の84kWhバッテリーから得られる航続距離が2倍になるか、あるいは重量を半分にしても航続距離は同じ約500kmを維持できるということになる。

さらに、固体電池が実用化されれば、ヒョンデはバッテリー供給に関して自給自足が可能になる。同社は現在、CATLやLGエナジーソリューションなどからバッテリーを調達している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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